ホーム > ITストラテジスト試験 > 2015年
ITストラテジスト試験 2015年 午前2 問14
知識創造プロセス（SECIモデル）において、表出化に該当するものはどれか。
ア：顧客への対応の仕方を、業種別にマニュアル化する。（正解）
イ：顧客を訪問し、要望についてのヒアリングを行う。
ウ：製品操作マニュアルと業務マニュアルから、運用マニュアルを作成する。
エ：マニュアルに記載された方法を実践し、スキルを習得する。
解説
知識創造プロセス（SECIモデル）において、表出化に該当するものはどれか。【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論：表出化は暗黙知を言語化し、形式知に変換するプロセスであり、マニュアル化が該当します。
- 根拠：SECIモデルは知識の変換を4つのプロセスで示し、表出化は個人の経験や感覚を言葉や図などで明文化する段階です。
- 差がつくポイント：暗黙知と形式知の違いを理解し、表出化が「暗黙知→形式知」の変換であることを正確に把握することが重要です。
正解の理由
選択肢ア「顧客への対応の仕方を、業種別にマニュアル化する。」は、個人の暗黙知（経験やノウハウ）を言語化し、誰でも理解できる形式知に変換しています。これが表出化の典型例です。
他の選択肢は、暗黙知の共有（社会化）、形式知の活用（結合化）、形式知の習得（内面化）に該当し、表出化とは異なります。
他の選択肢は、暗黙知の共有（社会化）、形式知の活用（結合化）、形式知の習得（内面化）に該当し、表出化とは異なります。
よくある誤解
表出化は単なるマニュアル作成ではなく、暗黙知を形式知に変換するプロセスです。単に情報を集める行為は表出化に該当しません。
解法ステップ
- SECIモデルの4つの知識変換プロセス（社会化、表出化、結合化、内面化）を確認する。
- 表出化は「暗黙知→形式知」の変換であることを理解する。
- 選択肢の内容が暗黙知の言語化・マニュアル化かどうかを判断する。
- マニュアル化している選択肢を正解とする。
選択肢別の誤答解説
- ア: 顧客への対応の仕方を、業種別にマニュアル化する。 → 暗黙知を形式知に変換しており、表出化に該当。
- イ: 顧客を訪問し、要望についてのヒアリングを行う。 → 暗黙知同士の共有で、社会化に該当。
- ウ: 製品操作マニュアルと業務マニュアルから、運用マニュアルを作成する。 → 形式知同士の統合で、結合化に該当。
- エ: マニュアルに記載された方法を実践し、スキルを習得する。 → 形式知を暗黙知に変換する内面化に該当。
補足コラム
SECIモデルは野中郁次郎教授が提唱した知識創造理論で、組織内の知識がどのように変換・共有されるかを示します。表出化は知識の「見える化」を促進し、組織のナレッジマネジメントに不可欠なプロセスです。
FAQ
Q: 表出化と結合化の違いは何ですか？
A: 表出化は暗黙知を形式知に変換するプロセスで、結合化は複数の形式知を組み合わせて新たな形式知を作るプロセスです。
A: 表出化は暗黙知を形式知に変換するプロセスで、結合化は複数の形式知を組み合わせて新たな形式知を作るプロセスです。
Q: なぜマニュアル化が表出化に該当するのですか？
A: マニュアル化は個人の経験や感覚（暗黙知）を言葉や文章（形式知）に変換する行為だからです。
A: マニュアル化は個人の経験や感覚（暗黙知）を言葉や文章（形式知）に変換する行為だからです。
関連キーワード: SECIモデル, 知識創造プロセス, 表出化, 暗黙知, 形式知, ナレッジマネジメント