ITストラテジスト試験 2015年 午前216


ebXMLを説明したものはどれか。
XML文書をベースとしたメッセージをHTTPなどのプロトコルで交換することによって、他のコンピュータ上のオブジェクトにアクセスするための仕様である。
XMLを応用したもので、インターネット上のディレクトリ(登録筐)にWebサービスを登録し、検索可能とするための仕様である。
XMLを用いたWebサービス間の通信プロトコルやビジネスプロセスの記述方法、取引情報のフォーマットなどを定義する一連の仕様である。(正解)
プログラムからWebサービスを呼び出す際に必要なインタフェース情報を、XML形式の言語で記述するための仕様である。

解説

ebXMLを説明したものはどれか【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:ebXMLはXMLを用いてWebサービス間の通信やビジネスプロセス、取引情報のフォーマットを定義する仕様です。
  • 根拠:ebXMLは電子商取引の標準化を目的に、通信プロトコルやビジネスプロセス記述を含む一連の仕様群として策定されました。
  • 差がつくポイント:単なるXMLメッセージ交換やWebサービス登録ではなく、ビジネス取引全体の枠組みをXMLで標準化している点を理解しましょう。

正解の理由

選択肢ウは「XMLを用いたWebサービス間の通信プロトコルやビジネスプロセスの記述方法、取引情報のフォーマットなどを定義する一連の仕様」とあり、これはebXMLの本質を正確に表しています。ebXMLは電子商取引のための標準仕様で、通信手順だけでなくビジネスプロセスやメッセージフォーマットも含む包括的な枠組みです。

よくある誤解

ebXMLは単なるXMLメッセージ交換の仕様やWebサービスの登録・検索の仕組みと混同されやすいですが、より広範なビジネス取引の標準化を目的としています。

解法ステップ

  1. ebXMLの目的が電子商取引の標準化であることを確認する。
  2. XMLを使って通信だけでなくビジネスプロセスや取引情報も定義する点を押さえる。
  3. 選択肢の説明が通信プロトコルやビジネスプロセス記述を含むかを比較する。
  4. それに該当する選択肢を選ぶ。

選択肢別の誤答解説

  • ア: これはCORBAやRPCのようなオブジェクトアクセスの仕様に近く、ebXMLの範囲外です。
  • イ: これはUDDIの説明に該当し、Webサービスの登録・検索に関する仕様です。
  • ウ: 正解。ebXMLの包括的な仕様を正しく説明しています。
  • エ: これはWSDLの説明で、Webサービスのインタフェース記述に特化しています。

補足コラム

ebXML(Electronic Business using eXtensible Markup Language)は、OASISとUN/CEFACTが共同で策定した電子商取引のための国際標準です。通信プロトコル、メッセージ構造、ビジネスプロセス、登録サービスなど複数の仕様から成り、企業間の自動化された取引を支援します。

FAQ

Q: ebXMLはどのような分野で使われますか?
A: 主に企業間の電子商取引やビジネスプロセスの自動化に利用されます。
Q: ebXMLとWSDLの違いは何ですか?
A: WSDLはWebサービスのインタフェース記述に特化していますが、ebXMLは通信プロトコルやビジネスプロセスも含む広範な仕様です。

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