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ITストラテジスト試験 2015年 午前2 問20
A社とB社の比較表から分かる、A社の特徴はどれか。

ア:売上高の増加が大きな利益に結び付きやすい。(正解)
イ:限界利益率が低い。
ウ:損益分岐点が低い。
エ:不況時にも、売上高の減少が大きな損失に結び付かず不況抵抗力は強い
解説
A社とB社の比較表から分かる、A社の特徴はどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:A社は売上高の増加が利益に直結しやすい体質である。
- 根拠:A社は変動費率が低く、限界利益率が高いため、売上増加が利益増加に大きく寄与する。
- 差がつくポイント:固定費が高いが限界利益率が高い点を理解し、売上増加の利益への影響を正確に把握すること。
正解の理由
A社の変動費は500億円、売上高は1,000億円なので変動費率は50%です。限界利益は売上高から変動費を引いたもので、A社は500億円(1,000 - 500)となり、限界利益率は50%です。一方、B社は変動費800億円で変動費率80%、限界利益率20%です。限界利益率が高いA社は売上が増えれば利益が大きく増加しやすい特徴があります。固定費が高いものの、売上増加の利益への影響が大きいため、選択肢ア「売上高の増加が大きな利益に結び付きやすい」が正解です。
よくある誤解
限界利益率が低いと誤解しやすいが、A社は変動費率が低いため限界利益率は高い。固定費が高いことと不況抵抗力の強さは別の視点である。
解法ステップ
- 売上高と変動費から変動費率を計算する。
- 限界利益(売上高-変動費)と限界利益率を求める。
- 固定費と営業利益の関係から利益構造を理解する。
- 限界利益率の高さが売上増加時の利益増加にどう影響するかを考える。
- 選択肢の内容と比較し、最も適切な特徴を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 売上高の増加が大きな利益に結び付きやすい。 → 正解。限界利益率が高いため売上増加が利益増加に直結する。
- イ: 限界利益率が低い。 → 誤り。A社の限界利益率は50%でB社より高い。
- ウ: 損益分岐点が低い。 → 誤り。固定費が高いため損益分岐点は高い。
- エ: 不況時にも売上減少が損失に結び付かず不況抵抗力が強い。 → 誤り。固定費が高いため売上減少時の損失リスクは大きい。
補足コラム
限界利益率は売上高に対する変動費の割合を示し、企業の利益構造を理解する上で重要です。固定費が高い企業は売上増加時の利益拡大効果が大きい反面、売上減少時のリスクも高くなります。損益分岐点は固定費を限界利益率で割って求められ、企業の収益安定性を評価する指標です。
FAQ
Q: 限界利益率が高いと何が良いのですか?
A: 売上が増えたときに利益が大きく増加しやすく、収益性が高いことを意味します。
A: 売上が増えたときに利益が大きく増加しやすく、収益性が高いことを意味します。
Q: 固定費が高いと不況に弱いのですか?
A: はい。固定費が高いと売上減少時に利益が急激に悪化しやすく、不況抵抗力は低くなります。
A: はい。固定費が高いと売上減少時に利益が急激に悪化しやすく、不況抵抗力は低くなります。
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