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ITストラテジスト試験 2015年 午前2 問21
EVA(経済的付加価値)の算出方法を説明したものはどれか。
ア:効果の現在価値と投資額の差がゼロになる資本コストを求める。"
イ:投資額に対してどれだけ利益を生み出しているかを求める。
ウ:投資額を回収するのに必要な期間(年数)を求める。
エ:利益から資本費用(投資額 × 資本コスト)を引いて金額を求める。(正解)
解説
EVA(経済的付加価値)の算出方法【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:EVAは「利益から資本費用を差し引いた金額」で算出されます。
- 根拠:資本費用は投資額に資本コストを乗じたもので、これを利益から引くことで真の経済的利益を評価します。
- 差がつくポイント:EVAは単なる利益ではなく、資本コストを考慮した経済的付加価値である点を理解することが重要です。
正解の理由
EVA(Economic Value Added)は、企業が投下資本に対してどれだけの経済的利益を生み出したかを示す指標です。具体的には、税引後営業利益(NOPAT)から資本費用(投資額×資本コスト)を差し引いて算出します。選択肢エはこの定義に合致しており、利益から資本費用を引いて金額を求める方法を正しく説明しています。
よくある誤解
EVAは単なる利益や回収期間ではなく、資本コストを考慮した経済的利益の指標です。資本コストを無視すると真の価値創造が評価できません。
解法ステップ
- EVAの定義を確認する:「利益から資本費用を差し引いた金額」であることを理解する。
- 各選択肢の説明内容をEVAの定義と照らし合わせる。
- 資本費用の計算方法(投資額×資本コスト)を含む選択肢を探す。
- 利益から資本費用を差し引く説明がある選択肢を正解と判断する。
選択肢別の誤答解説
- ア:効果の現在価値と投資額の差がゼロになる資本コストを求める説明は、内部収益率(IRR)に関する内容でEVAとは異なります。
- イ:投資額に対してどれだけ利益を生み出しているかを求める説明はROI(投資利益率)に近く、EVAの算出方法ではありません。
- ウ:投資額を回収するのに必要な期間を求める説明は回収期間法であり、EVAとは無関係です。
- エ:利益から資本費用(投資額×資本コスト)を引いて金額を求める説明はEVAの定義に完全に一致します。
補足コラム
EVAは企業の真の経済的利益を測る指標として、経営評価や資本効率の分析に用いられます。単なる会計利益ではなく、資本コストを考慮することで株主価値の創造度合いを評価できるため、経営判断に役立ちます。
FAQ
Q: EVAと利益の違いは何ですか?
A: 利益は単純な収益から費用を引いた額ですが、EVAはそこから資本コストを差し引き、資本の機会費用を考慮した経済的利益を示します。
A: 利益は単純な収益から費用を引いた額ですが、EVAはそこから資本コストを差し引き、資本の機会費用を考慮した経済的利益を示します。
Q: 資本コストとは何ですか?
A: 資本コストは企業が資金を調達する際の期待収益率であり、投資家が求める最低限のリターンを指します。
A: 資本コストは企業が資金を調達する際の期待収益率であり、投資家が求める最低限のリターンを指します。
関連キーワード: EVA, 経済的付加価値, 資本コスト, NOPAT, 投資評価, 経営指標