ITストラテジスト試験 2015年 午前225


メールサーバ(SMTPサーバ)の不正利用を防止するために、メールサーバにおいて行う設定はどれか。
特定のディレクトリ以外でのCGIプログラムの実行を禁止する。
ゾーン転送のアクセス元を制御する。
第三者中継を禁止する。(正解)
ディレクトリに存在するファイル名の表示を禁止する。

解説

メールサーバ(SMTPサーバ)の不正利用を防止するために行う設定はどれか【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:メールサーバの不正利用防止には「第三者中継を禁止する」設定が重要です。
  • 根拠:第三者中継を許可すると、スパム送信などに悪用されやすくなり、サーバの信頼性が低下します。
  • 差がつくポイント:SMTPサーバの役割と第三者中継の意味を正確に理解し、他の選択肢との違いを把握することが重要です。

正解の理由

メールサーバ(SMTPサーバ)における不正利用の代表例は、第三者中継(オープンリレー)を悪用したスパムメールの大量送信です。第三者中継とは、自サーバ以外の送信元からのメールを中継することを指し、これを禁止しないと誰でも自由にサーバを経由してメールを送信できてしまいます。したがって、「第三者中継を禁止する」設定は不正利用防止の基本かつ最重要対策です。

よくある誤解

ゾーン転送の制御はDNSサーバの設定であり、メールサーバの不正利用防止とは直接関係ありません。ディレクトリのファイル名表示やCGI実行制限もWebサーバのセキュリティ対策であり、SMTPサーバの不正利用防止策ではありません。

解法ステップ

  1. 問題文の「メールサーバ(SMTPサーバ)」に注目する。
  2. SMTPサーバの役割と不正利用の典型例(スパム送信、オープンリレー)を思い出す。
  3. 選択肢の内容がSMTPサーバの設定かどうかを判断する。
  4. 「第三者中継を禁止する」がSMTPサーバの不正利用防止に直結することを確認する。
  5. 他の選択肢はDNSやWebサーバの設定であるため除外する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: ゾーン転送のアクセス元制御はDNSサーバの設定であり、SMTPサーバの不正利用防止には関係ありません。
  • イ: 第三者中継を禁止するは、SMTPサーバの不正利用(スパム送信など)を防ぐための基本設定です。
  • ウ: ディレクトリのファイル名表示禁止はWebサーバのセキュリティ対策であり、メールサーバには関係ありません。
  • エ: CGIプログラムの実行制限もWebサーバの設定であり、SMTPサーバの不正利用防止とは無関係です。

補足コラム

SMTPサーバの「第三者中継禁止」は、オープンリレー対策とも呼ばれます。オープンリレー状態のサーバはスパム送信に悪用されやすく、IPアドレスがブラックリストに登録されるリスクがあります。これを防ぐために、送信元の認証や送信制限を設けることが一般的です。

FAQ

Q: 第三者中継を禁止するとメールの送受信に影響はありますか?
A: 正しく設定すれば、自サーバのユーザや許可された送信元からのメールは問題なく送信できます。外部からの不正利用だけを防止します。
Q: ゾーン転送の制御はどのようなサーバで行う設定ですか?
A: DNSサーバで行う設定で、DNS情報の不正取得を防止するためのものです。

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