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ITストラテジスト試験 2016年 午前2 問03
レコメンデーション(お勧め商品の提案)の例のうち、協調フィルタリングを用いたものはどれか。
エ:野球のバットを購入した人に野球のボールを勧めるなどあらかじめ用意されたルールに基づいて、関連商品を提示する。
イ:顧客情報から、年齢、性別などの人口動態変数を用い、“20代男性"、“30代女性"などにセグメント化した上で、各セグメント向けの商品を提示する。
ア:カテゴリ別に売れ筋商品のランキングを自動抽出し、リアルタイムで売れ筋情報を発信する。
ウ:顧客同士の購買行動の類似性を相関分析などによって求め、顧客Aに類似した顧客Bが購入している商品を顧客Aに勧める。(正解)
解説
レコメンデーションの協調フィルタリングとは【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:協調フィルタリングは顧客同士の購買行動の類似性を分析し、似た顧客の購入商品を推薦する手法です。
- 根拠:顧客の行動データを基に相関分析などで類似度を算出し、個別に最適な商品を提案します。
- 差がつくポイント:単純な売れ筋ランキングや属性セグメントではなく、顧客間の行動パターンの類似性に着目している点が特徴です。
正解の理由
選択肢ウは「顧客同士の購買行動の類似性を相関分析などによって求め、顧客Aに類似した顧客Bが購入している商品を顧客Aに勧める」とあります。これは協調フィルタリングの典型的な手法であり、ユーザーの行動履歴を基に似たユーザーの嗜好を推定して推薦を行うため、正解です。
よくある誤解
協調フィルタリングは単に売れ筋商品を紹介するものや、属性によるセグメント化とは異なります。ルールベースの推薦とも区別が必要です。
解法ステップ
- 問題文で「協調フィルタリング」をキーワードに注目する。
- 各選択肢の推薦方法を確認し、顧客の行動や嗜好の類似性を利用しているかを判断。
- 売れ筋ランキングや属性セグメント、ルールベースは協調フィルタリングではないと理解。
- 顧客間の購買行動の類似性を分析して推薦する選択肢を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア:売れ筋商品のランキングを発信するのは単なる人気商品紹介で、協調フィルタリングではありません。
- イ:人口動態変数によるセグメント化は属性ベースの推薦であり、協調フィルタリングとは異なります。
- ウ:顧客同士の購買行動の類似性を分析し推薦するため、協調フィルタリングの正しい例です。
- エ:あらかじめ用意されたルールに基づく推薦はルールベース推薦で、協調フィルタリングではありません。
補足コラム
協調フィルタリングは「ユーザーベース」と「アイテムベース」の2種類に分かれます。ユーザーベースは似たユーザーの行動を参考にし、アイテムベースは似た商品を基に推薦します。近年は機械学習やディープラーニングを活用した高度な推薦システムも増えています。
FAQ
Q: 協調フィルタリングとコンテンツベース推薦の違いは?
A: 協調フィルタリングはユーザーの行動履歴を基に推薦し、コンテンツベースは商品の特徴情報を基に推薦します。
A: 協調フィルタリングはユーザーの行動履歴を基に推薦し、コンテンツベースは商品の特徴情報を基に推薦します。
Q: 協調フィルタリングの課題は何ですか?
A: 新規ユーザーや新規商品のデータが少ない「コールドスタート問題」があります。
A: 新規ユーザーや新規商品のデータが少ない「コールドスタート問題」があります。
関連キーワード: 協調フィルタリング, レコメンデーション, 購買行動分析, 顧客類似度, ルールベース推薦