ITストラテジスト試験 2017年 午前221


利用者とシステム運用担当者によるブレーンストーミングを行って、利用者の操作に起因するPCでのトラブルについて、主要なトラブルごとに原因となったと思われる操作、利用状況などを拾い上げた。トラブル対策を立てるために、ブレーンストーミングの結果を利用して原因と結果の関係を整理するのに適した図はどれか。
散布図
特性要因限(正解)
パレート
ヒストグラム

解説

利用者の操作に起因するPCトラブルの原因整理に適した図【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:トラブルの原因と結果の関係を整理するには「特性要因図」が最適です。
  • 根拠:特性要因図は原因を体系的に分類し、問題の根本原因を明確にするための図です。
  • 差がつくポイント:単なるデータの分布や頻度ではなく、原因と結果の因果関係を視覚的に整理できる点が重要です。

正解の理由

利用者の操作に起因するPCトラブルの原因をブレーンストーミングで洗い出した後、それらの原因と結果の関係を整理するには「特性要因図(フィッシュボーン図)」が最も適しています。
この図は「なぜ問題が起きたのか」を原因ごとに分類し、問題の根本原因を探るために使われます。トラブル対策を立てる際に、原因を体系的に整理できるため、効果的な対策立案に役立ちます。

よくある誤解

散布図やヒストグラムはデータの分布や相関を見るための図であり、原因と結果の因果関係を整理する目的には適しません。
パレート図は問題の重要度や頻度を示すが、原因の分類や関係整理には向いていません。

解法ステップ

  1. 問題文から「原因と結果の関係を整理する図」を求めていることを確認する。
  2. ブレーンストーミングで原因を洗い出している点に注目する。
  3. 因果関係を体系的に整理できる図を選ぶ。
  4. 特性要因図が「原因と結果の関係を整理する図」であることを思い出す。
  5. 選択肢の中から「特性要因図(イ)」を選択する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 散布図
    データの相関関係を視覚化する図であり、原因と結果の因果関係を整理する用途には不適切です。
  • イ: 特性要因図
    原因を体系的に分類し、問題の根本原因を探るための図であり、今回の目的に最適です。
  • ウ: パレート図
    問題の頻度や重要度を示す図で、原因の関係整理には向いていません。
  • エ: ヒストグラム
    データの分布を示す図であり、因果関係の整理には適しません。

補足コラム

特性要因図は「フィッシュボーン図」とも呼ばれ、1960年代に品質管理の分野で広まった手法です。
主なカテゴリ(人・機械・方法・材料など)に分類して原因を整理し、問題解決の糸口を見つけやすくします。
IT分野だけでなく、製造業やサービス業の問題分析にも広く活用されています。

FAQ

Q: 特性要因図はどのような場面で使うのが効果的ですか?
A: 問題の原因を多角的に洗い出し、体系的に整理して根本原因を特定したい場合に効果的です。
Q: パレート図と特性要因図の違いは何ですか?
A: パレート図は問題の頻度や影響度を示し、優先順位付けに使います。特性要因図は原因と結果の因果関係を整理する図です。

関連キーワード: 特性要因図, フィッシュボーン図, 原因分析, トラブルシューティング, ブレーンストーミング
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