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ITストラテジスト試験 2018年 午前2 問15
TLO(Technology Licensing Organization)法に基づき、承認又は認定された事業者の役割として、適切なものはどれか。
ア:企業からの委託研究、又は共同研究を受け入れる窓口として、企業と大学との調整を行う。
イ:研究者からの応募に基づき、補助金を支給して先進的な研究を発展させる。
ウ:大学の研究成果の特許化及び企業への技術移転の支援を行い。産学の仲介役を果たす。(正解)
エ:民間企業が保有する休眠特許を発掘し、他企業にライセンスを供与して活用する。
解説
TLO(Technology Licensing Organization)法に基づく事業者の役割【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:TLOは大学の研究成果の特許化と企業への技術移転を支援し、産学連携の仲介役を担います。
- 根拠:TLO法は大学発の技術を社会に還元するための制度であり、技術移転を円滑にする役割が明確に定められています。
- 差がつくポイント:企業との調整や補助金支給ではなく、特許化と技術移転支援に特化している点を理解することが重要です。
正解の理由
選択肢ウは、TLOの本質的な役割である「大学の研究成果の特許化」と「企業への技術移転の支援」を正確に表現しています。TLOは大学の知的財産を管理し、産学連携を促進することで技術の社会実装を推進します。これにより、研究成果が実際の製品やサービスに活用される道筋を作るのがTLOの使命です。
よくある誤解
TLOは単なる研究の窓口や補助金の支給機関ではありません。また、民間企業の休眠特許の活用はTLOの役割外であり、混同しやすいポイントです。
解法ステップ
- 問題文の「TLO法に基づく事業者の役割」を確認する。
- TLOの基本的な機能が「大学の研究成果の特許化と技術移転支援」であることを思い出す。
- 選択肢の内容を「特許化」「技術移転」「産学連携」の観点で比較する。
- 企業との調整や補助金支給、休眠特許活用はTLOの役割ではないと判断する。
- 最も適切な選択肢ウを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 企業と大学の調整窓口は産学連携の一部ですが、TLOの主な役割は特許化と技術移転支援であり、調整だけでは不十分です。
- イ: 補助金支給は研究助成機関の役割であり、TLOの業務範囲外です。
- ウ: 大学の研究成果の特許化及び企業への技術移転支援を行い、産学の仲介役を果たすため正解です。
- エ: 休眠特許の発掘とライセンス供与は民間企業や特許管理会社の役割であり、TLOの対象外です。
補足コラム
TLOは大学発の技術を社会に還元するための重要な組織であり、知的財産の管理から技術移転、ライセンス交渉まで幅広く対応します。近年はスタートアップ支援やベンチャー企業との連携も強化され、産学連携のハブとしての役割が拡大しています。
FAQ
Q: TLOはどのような組織形態ですか?
A: 多くは大学や公的研究機関に設置された法人で、技術移転を専門に行う組織です。
A: 多くは大学や公的研究機関に設置された法人で、技術移転を専門に行う組織です。
Q: TLOと産学連携推進機関の違いは?
A: TLOは特許化と技術移転に特化し、産学連携推進機関はより広範な連携支援を行います。
A: TLOは特許化と技術移転に特化し、産学連携推進機関はより広範な連携支援を行います。
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