ITストラテジスト試験 2018年 午前216


XBRLに関する記述として、適切なものはどれか。
XBRLによって、決算などに伴う集計、法定書類の作成を自動化することを容易にする(正解)
XBRLによって表現される勘定科目体系は、会計基動ごとごとに固定であり、個別に定義することはできない。
XBRLは、企業の財務諸表の情報を複数企業間において交換するための国際的なEDI標準である
XBRLは、企業外部向けの財務会計情報の開示に利用できるが、企業内部向けの管理会計情報としては利用できない。

解説

XBRLに関する記述の適切なものはどれか【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:XBRLは決算や法定書類の作成を自動化し、効率化を促進する技術です。
  • 根拠:XBRLは財務情報を標準化された形式で表現し、集計や報告の自動処理を可能にします。
  • 差がつくポイント:勘定科目体系の柔軟性や利用範囲の誤解を避け、XBRLの目的と特徴を正確に理解することが重要です。

正解の理由

選択肢アは「XBRLによって、決算などに伴う集計、法定書類の作成を自動化することを容易にする」と述べています。XBRL(eXtensible Business Reporting Language)は、財務情報をXMLベースで標準化し、データの自動処理や分析を可能にする技術です。これにより、決算書類の作成や提出が効率化され、ヒューマンエラーの削減や迅速な情報開示が実現します。したがって、アが正解です。

よくある誤解

XBRLは会計基準ごとに固定された勘定科目体系ではなく、柔軟にカスタマイズ可能です。また、企業内部の管理会計情報にも利用可能であり、単に外部開示用の規格ではありません。

解法ステップ

  1. XBRLの基本的な目的と特徴を確認する。
  2. 勘定科目体系の柔軟性について理解する。
  3. XBRLの利用範囲(外部開示だけでなく内部利用も可能)を把握する。
  4. 国際的なEDI標準とは異なることを認識する。
  5. 各選択肢の記述とXBRLの実態を照らし合わせる。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 正解。XBRLは決算や法定書類の作成を自動化しやすくする技術である。
  • イ: 誤り。XBRLの勘定科目体系は固定ではなく、企業や会計基準に応じて個別に定義・拡張可能である。
  • ウ: 誤り。XBRLは企業内部の管理会計情報にも利用可能であり、外部開示に限定されない。
  • エ: 誤り。XBRLは国際的な財務報告の標準言語であり、EDI(電子データ交換)標準とは異なる。

補足コラム

XBRLは財務情報の電子化と標準化を推進するために開発され、世界中の証券取引所や規制当局で採用されています。これにより、投資家や監査人は迅速かつ正確に企業情報を分析できるようになりました。さらに、XBRLはタグ付けされたデータを活用するため、AIやビッグデータ分析との親和性も高い技術です。

FAQ

Q: XBRLはどのような形式で財務情報を表現しますか?
A: XBRLはXMLベースのタグ付け言語で、財務データを構造化して表現します。
Q: XBRLは内部管理会計にも使えますか?
A: はい。XBRLは外部開示だけでなく、企業内部の管理会計情報の標準化や共有にも利用可能です。
Q: XBRLとEDIの違いは何ですか?
A: XBRLは財務報告の標準言語であり、EDIは企業間の電子データ交換の仕組みで目的や範囲が異なります。

関連キーワード: XBRL, 財務報告, 決算自動化, XML, 会計情報標準化, 財務情報交換
← 前の問題へ次の問題へ →

©︎2025 情報処理技術者試験対策アプリ