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ITストラテジスト試験 2019年 午前2 問04
EMS(Electronics Manufacturing Services)の説明として、適切なものはどれか。
ア:相手先ブランドで販売する電子機器の設計だけを受託し、製造は相手先で行う。
イ:外部から調達した電子機器に付加価値を加えて、自社ブランドで販売する。
ウ:自社ブランドで販売する電子機器のソフトウェア開発だけを外部に委託し、ハードウェアは自社で設計製造する。
エ:生産設備をもつ企業が、他社からの委託を受けて電子機器を製造する。(正解)
解説
EMS(Electronics Manufacturing Services)の説明【午前2 解説】
要点まとめ
- EMSとは、生産設備を持つ企業が他社からの委託を受けて電子機器を製造するサービス形態です。
- 根拠は、EMSが設計から製造、組み立て、検査まで一括して請け負うことが多い点にあります。
- 差がつくポイントは、設計だけや付加価値販売ではなく「製造委託」を主業務とする点を正確に理解することです。
正解の理由
選択肢エは「生産設備をもつ企業が、他社からの委託を受けて電子機器を製造する」とあり、EMSの本質を的確に表しています。EMSは顧客企業の設計やブランドに基づき、製造や組み立てを専門的に請け負うサービスであり、製造委託が中心です。これにより顧客は製造コスト削減や生産効率向上を図れます。
よくある誤解
EMSは設計だけを請け負うわけではなく、製造を含む一連のサービスを提供します。自社ブランドで販売することもEMSの定義には含まれません。
解法ステップ
- EMSの基本定義を確認する(製造委託サービスであること)。
- 各選択肢の内容が設計、製造、販売のどの部分に該当するかを分類する。
- 製造を主業務とする選択肢を特定する。
- EMSの特徴と照らし合わせて正解を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 設計だけを受託し製造は相手先で行うため、EMSの製造委託の定義に合致しません。
- イ: 外部調達品に付加価値を加えて自社ブランドで販売するのはOEMやODMに近く、EMSとは異なります。
- ウ: ソフトウェア開発だけを外部委託しハードウェアは自社製造するのはEMSの範囲外です。
- エ: 生産設備を持ち他社からの委託で製造するため、EMSの正しい説明です。
補足コラム
EMSはグローバルな電子機器製造業界で重要な役割を果たしており、設計から製造、物流まで一括で請け負うこともあります。これにより顧客企業は製造リスクを軽減し、コア業務に集中できます。近年はIoT機器やスマートデバイスの普及でEMSの需要が増加しています。
FAQ
Q: EMSとOEMの違いは何ですか?
A: OEMは相手先ブランドで製品を製造することを指し、EMSは製造サービス全般を請け負う企業形態で、設計や組み立ても含む場合があります。
A: OEMは相手先ブランドで製品を製造することを指し、EMSは製造サービス全般を請け負う企業形態で、設計や組み立ても含む場合があります。
Q: EMSは設計も行いますか?
A: EMSは設計支援を行うこともありますが、主に製造委託が中心で、設計のみを請け負うわけではありません。
A: EMSは設計支援を行うこともありますが、主に製造委託が中心で、設計のみを請け負うわけではありません。
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