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ITストラテジスト試験 2019年 午前2 問23
基準値を超える鉛、水銀などの有害物質を電気・電子機器に使用することを制限するために、欧州連合が制定し、施行しているものはどれか。
エ:グリーン購入法
ア:ISO14001
イ:RoHS指令(正解)
ウ:WEEE指令
解説
基準値を超える鉛、水銀などの有害物質を電気・電子機器に使用することを制限するために、欧州連合が制定し、施行しているものはどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:有害物質の使用制限を目的とした欧州連合の規制はRoHS指令である。
- 根拠:RoHS指令は鉛や水銀など特定有害物質の電気・電子機器への使用を制限し、環境負荷低減を図る。
- 差がつくポイント:ISO14001は環境マネジメント規格、WEEE指令は廃電気電子機器のリサイクル促進、グリーン購入法は日本の環境配慮型製品購入推進法である点を区別すること。
正解の理由
欧州連合(EU)が制定したRoHS指令(Restriction of Hazardous Substances Directive)は、鉛(Pb)、水銀(Hg)、カドミウム(Cd)などの有害物質を電気・電子機器に使用することを制限しています。これにより、環境汚染の防止とリサイクルの促進を目的としています。選択肢の中でこの目的に合致するのはイ: RoHS指令のみです。
よくある誤解
ISO14001は環境マネジメントの国際規格であり、有害物質の使用制限を直接規定するものではありません。WEEE指令は廃棄物のリサイクルに関する規制です。
解法ステップ
- 問題文の「有害物質の使用制限」と「欧州連合の制定」を確認する。
- 選択肢の内容を一つずつ確認し、目的と対象を整理する。
- ISO14001は環境マネジメント規格であることを思い出す。
- WEEE指令は廃電気電子機器のリサイクル促進に関する指令であることを確認。
- グリーン購入法は日本の法律であるため除外。
- 以上から有害物質使用制限に該当するRoHS指令を選択する。
選択肢別の誤答解説
- ア: ISO14001
環境マネジメントシステムの国際規格であり、有害物質の使用制限を直接規定しない。 - イ: RoHS指令
鉛や水銀などの有害物質の電気・電子機器への使用を制限するEUの指令で正解。 - ウ: WEEE指令
廃電気電子機器の回収・リサイクルを促進する指令で、有害物質の使用制限とは異なる。 - エ: グリーン購入法
日本国内の環境配慮型製品の購入促進を目的とした法律で、EUの指令ではない。
補足コラム
RoHS指令は2003年にEUで制定され、2006年から施行されました。対象物質は鉛、カドミウム、水銀、六価クロム、ポリ臭化ビフェニル(PBB)、ポリ臭化ジフェニルエーテル(PBDE)などで、これらの含有量を厳しく制限しています。これにより電子機器の環境負荷を低減し、リサイクルの効率化を促進しています。
FAQ
Q: RoHS指令はどのような製品に適用されますか?
A: 主に電気・電子機器全般に適用され、家庭用電化製品やIT機器などが対象です。
A: 主に電気・電子機器全般に適用され、家庭用電化製品やIT機器などが対象です。
Q: WEEE指令とRoHS指令の違いは何ですか?
A: WEEE指令は廃棄物の回収・リサイクルを促進する規制で、RoHS指令は有害物質の使用制限を目的としています。
A: WEEE指令は廃棄物の回収・リサイクルを促進する規制で、RoHS指令は有害物質の使用制限を目的としています。
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