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ITストラテジスト試験 2021年 午前2 問20
合格となるべきロットが、抜取検査で誤って不合格となる確率のことを何というか。
ア:合格品質水準
イ:消費者危険
ウ:生産者危険(正解)
エ:有意水準
解説
合格となるべきロットが、抜取検査で誤って不合格となる確率のことを何というか。【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:合格すべきロットが不合格と判定される確率は「生産者危険」と呼ばれます。
- 根拠:抜取検査では誤判定のリスクがあり、生産者側の損失を示す指標が生産者危険です。
- 差がつくポイント:消費者危険との違いを理解し、どちらが生産者側のリスクかを正確に把握することが重要です。
正解の理由
「生産者危険」とは、実際には合格基準を満たしているロット(良品ロット)が、抜取検査の結果、不合格と誤判定される確率を指します。これは生産者にとって不利益な誤判定であり、生産者側のリスクを表す用語です。問題文の「合格となるべきロットが誤って不合格となる確率」という条件に完全に合致するため、正解はウ: 生産者危険です。
よくある誤解
「消費者危険」と混同しやすいですが、消費者危険は不良品ロットが誤って合格と判定される確率であり、生産者危険とは逆のリスクです。
解法ステップ
- 問題文の「合格となるべきロットが不合格になる確率」という表現を正確に理解する。
- 抜取検査における誤判定の種類を整理する(合格ロットの不合格判定、不良ロットの合格判定)。
- 用語の定義を確認し、「生産者危険」が合格ロットの誤判定を指すことを認識する。
- 選択肢の意味を照らし合わせて正解を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 合格品質水準
合格品質水準(AQL)は許容できる不良率の上限を示す指標であり、誤判定の確率ではありません。 - イ: 消費者危険
消費者危険は不良品ロットが誤って合格と判定される確率で、問題文の条件とは逆の意味です。 - ウ: 生産者危険
合格ロットが誤って不合格と判定される確率であり、問題文の条件に合致します。 - エ: 有意水準
有意水準は統計的検定における誤差の許容率であり、抜取検査の誤判定確率の直接的な用語ではありません。
補足コラム
抜取検査は生産者と消費者双方のリスクをバランスさせるために設計されています。生産者危険(αリスク)を低く抑えることは生産者の利益保護に繋がり、消費者危険(βリスク)を低く抑えることは消費者の安全確保に繋がります。これらのリスクを理解し、適切な検査計画を立てることが品質管理の基本です。
FAQ
Q: 生産者危険と消費者危険はどちらが大きい方が良いですか?
A: 一般に両者はトレードオフの関係にあり、バランスよく低減することが望ましいです。
A: 一般に両者はトレードオフの関係にあり、バランスよく低減することが望ましいです。
Q: 有意水準は抜取検査で使われますか?
A: 有意水準は統計的検定の概念で、抜取検査の誤判定確率とは異なりますが、検査計画の設計に応用されることがあります。
A: 有意水準は統計的検定の概念で、抜取検査の誤判定確率とは異なりますが、検査計画の設計に応用されることがあります。
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