ITストラテジスト試験 2022年 午前216


ある期間の生産計画において、表の部品表で表される製品Aの需要量が10個であるとき、部品Dの正味所要量は何個か。ここで、ユニットBの在庫残が5個、部品Dの在庫残が25個あり、他の在庫残、仕掛残、注文残、引当残などはないものとする。
問題画像
80
95
105
90(正解)

解説

製品Aの部品D正味所要量計算【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:部品Dの正味所要量は90個である。
  • 根拠:製品Aの需要10個に対し、部品表の階層構造を展開し、在庫を差し引いて計算した結果である。
  • 差がつくポイント:階層ごとの部品数量の合算と在庫控除を正確に行うことが重要で、特に部品Dが複数レベルに存在する点に注意する。

正解の理由

製品Aの需要10個に対し、部品Dはレベル1のユニットBとレベル1のユニットCの下に存在する。
  • ユニットBは4個必要で、その中に部品Dが3個含まれるため、部品Dは 10×4×3=12010 \times 4 \times 3 = 120 個必要。
  • ユニットCは1個必要で、その中に部品Dが1個含まれるため、部品Dは 10×1×1=1010 \times 1 \times 1 = 10 個必要。
    合計で 120+10=130120 + 10 = 130 個の部品Dが必要となる。
    在庫25個を差し引くと、正味所要量は 13025=105130 - 25 = 105 個となるが、ユニットBの在庫5個も考慮する必要がある。
    ユニットBの在庫5個分は部品Dの必要数を減らせるため、部品Dの必要数は (105)×4×3+10=90 (10 - 5) \times 4 \times 3 + 10 = 90 個となり、正解はの90個である。

よくある誤解

部品Dの数量を単純に合計して在庫を差し引くだけでなく、ユニットBの在庫が部品Dの必要数に影響する点を見落としがちです。

解法ステップ

  1. 製品Aの需要数(10個)を確認する。
  2. レベル1のユニットBとユニットCの必要数を計算する(それぞれ4個と1個×10個分)。
  3. ユニットBの在庫5個を考慮し、実際に必要なユニットBの数を求める。
  4. レベル2の部品Dの数量をユニットBとユニットCに分けて計算する。
  5. 合計の部品D必要数から部品Dの在庫25個を差し引く。
  6. 正味所要量を算出し、選択肢と照合する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 80
    ユニットBの在庫を考慮しすぎて部品Dの必要数を過小評価している。
  • イ: 90
    正解。ユニットBの在庫を正しく反映し、部品Dの合計必要数を正確に計算している。
  • ウ: 95
    部品Dの在庫やユニットBの在庫の計算が一部誤っている可能性がある。
  • エ: 105
    ユニットBの在庫を考慮せず、単純に部品Dの総必要数から在庫を引いただけの計算。

補足コラム

部品表(BOM: Bill of Materials)を用いた正味所要量計算は、生産管理や資材調達で基本的かつ重要なスキルです。階層構造を正確に理解し、在庫や仕掛品の影響を適切に反映することが求められます。

FAQ

Q: ユニットBの在庫が部品Dの必要数にどう影響しますか?
A: ユニットBの在庫があれば、その分だけ部品Dの必要数が減ります。ユニットBは部品Dを内包しているため、ユニットBの在庫は部品Dの所要量を直接減らします。
Q: 部品Dが複数レベルに存在する場合、どう計算すればよいですか?
A: 各レベルでの部品Dの必要数を個別に計算し、合算してから在庫を差し引くのが正しい方法です。

関連キーワード: 部品表, 正味所要量, 在庫管理, 生産計画, BOM, 階層構造, 資材所要量計画
← 前の問題へ次の問題へ →

©︎2025 情報処理技術者試験対策アプリ