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ITストラテジスト試験 2023年 午前2 問04
スマートフォン向けのアプリケーションプログラムの開発プロジェクトa~dにおいて、2年間の投資効果をNPVで評価する場合、投資効果が最大となるプロジェクトはどれか。ここで、割引率は10%とする。

ウ:c(正解)
エ:d
ア:a
イ:b
解説
スマートフォン向けアプリ開発プロジェクトのNPV評価【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:割引率10%で2年間のキャッシュフローをNPV計算すると、プロジェクトcが最も投資効果が高いです。
- 根拠:NPVは将来のキャッシュフローを現在価値に割り引き、初期投資額を差し引いた値で評価します。
- 差がつくポイント:割引率を正しく適用し、各年のキャッシュフローを現在価値に換算して合計し、初期投資額と比較する計算力が重要です。
正解の理由
プロジェクトcは初期投資額が4.3百万円と最も低く、1年目と2年目のキャッシュフローも十分に大きいため、割引率10%で現在価値を計算するとNPVが最大になります。具体的には、
の計算結果が他のプロジェクトより高く、投資効果が最大となるため正解です。
よくある誤解
NPV計算で単にキャッシュフローの合計を比較しがちですが、割引率を適用して現在価値に換算することが必須です。初期投資額だけで判断するのも誤りです。
解法ステップ
- 各プロジェクトの初期投資額を確認する。
- 1年目と2年目のキャッシュフローを割引率10%で現在価値に割り引く。
- 割引後のキャッシュフローを合計し、初期投資額を差し引いてNPVを算出する。
- 全プロジェクトのNPVを比較し、最大のものを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア(a):初期投資額が大きく、キャッシュフローも割引後に他より低いためNPVは最大にならない。
- イ(b):初期投資額は低めだが、キャッシュフローの割引後合計がcより小さい。
- ウ(c):初期投資額が最も低く、割引後キャッシュフローの合計が最大でNPVが最大となる。
- エ(d):キャッシュフローの割引後合計が小さく、初期投資額も中程度でNPVは最大にならない。
補足コラム
NPV(正味現在価値)は投資判断の基本指標で、将来のキャッシュフローを割引率で現在価値に換算し、初期投資額と比較します。割引率は資本コストやリスクを反映し、正確な計算が投資効果の正しい評価に不可欠です。
FAQ
Q: 割引率10%はどのように決めるのですか?
A: 割引率は資本コストやリスクプレミアムを考慮して設定され、企業の資金調達コストや市場環境に基づき決定されます。
A: 割引率は資本コストやリスクプレミアムを考慮して設定され、企業の資金調達コストや市場環境に基づき決定されます。
Q: NPVが正の場合は必ず投資すべきですか?
A: 一般的にはNPVが正なら投資価値がありますが、他のプロジェクトとの比較や資金制約も考慮する必要があります。
A: 一般的にはNPVが正なら投資価値がありますが、他のプロジェクトとの比較や資金制約も考慮する必要があります。
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