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ITストラテジスト試験 2023年 午前2 問05
利用者要件のうち、非機能要件項目はどれか。
ア:新しい業務の在り方や運用に関わる業務手順、入出力情報、組織、責任、権限、業務上の制約などの項目
エ:システム基盤に関わる可用性、性能、拡張性、運用性、保守性、移行性などの項目(正解)
ウ:経営戦略や情報戦略に関わる経営上のニーズ、システム化・システム改善を必要とする業務上の課題、求められる成果・目標などの項目
イ:新しい業務の遂行に必要なアプリケーションシステムに関わる利用者の作業、システム機能の実現範囲、機能間の情報の流れなどの項目
解説
利用者要件のうち、非機能要件項目はどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:非機能要件はシステムの性能や運用性など、機能以外の品質面を指します。
- 根拠:選択肢エは可用性や性能、拡張性などシステム基盤の品質特性を示しており、非機能要件の典型例です。
- 差がつくポイント:機能要件と非機能要件の違いを明確に理解し、利用者要件の分類を正確に把握することが重要です。
正解の理由
選択肢エは「可用性、性能、拡張性、運用性、保守性、移行性」といったシステムの品質特性を示しています。これらはシステムがどのように動作すべきか、どの程度の信頼性や効率性を持つべきかを示す非機能要件の代表例です。非機能要件はシステムの機能そのものではなく、機能を支える基盤や運用面の条件を定義します。したがって、選択肢エが正解となります。
よくある誤解
非機能要件を業務の手順や機能の範囲と混同しやすいですが、これらは機能要件や業務要件に該当します。非機能要件はシステムの品質や性能に関する要件です。
解法ステップ
- 利用者要件を「機能要件」と「非機能要件」に分類する。
- 機能要件は「業務の手順や機能の範囲」に関する要件であることを確認。
- 非機能要件は「性能、可用性、保守性」などシステムの品質特性を示すことを理解。
- 各選択肢の内容を機能要件か非機能要件かで判別。
- 非機能要件に該当する選択肢エを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 業務手順や組織、責任など業務運用に関する要件であり、機能要件や業務要件に該当します。
- イ: システムの機能範囲や作業内容に関する要件で、明確に機能要件です。
- ウ: 経営戦略や業務課題などの経営上のニーズであり、利用者要件の背景や目的に近いが非機能要件ではありません。
- エ: システム基盤の可用性や性能など、非機能要件の典型的な項目です。
補足コラム
非機能要件は「品質属性」や「システム特性」とも呼ばれ、システムの信頼性や効率性、保守性を規定します。これらはシステム設計や運用に大きな影響を与え、要件定義の段階で明確にすることが重要です。ISO/IEC 9126やISO/IEC 25010などの国際規格でも非機能要件の品質特性が定義されています。
FAQ
Q: 非機能要件はなぜ重要ですか?
A: システムの性能や信頼性、保守性などを規定し、ユーザビリティや運用効率に直結するため重要です。
A: システムの性能や信頼性、保守性などを規定し、ユーザビリティや運用効率に直結するため重要です。
Q: 機能要件と非機能要件の違いは何ですか?
A: 機能要件は「何をするか」、非機能要件は「どのように動作するか」を示します。
A: 機能要件は「何をするか」、非機能要件は「どのように動作するか」を示します。
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