ホーム > ITストラテジスト試験 > 2023年

ITストラテジスト試験 2023年午前2 問07

ブランド戦略における、ブランドエクイティを説明したものはどれか。

エ：名称、キャッチフレーズ、ロゴマーク、キャラクター、記号、包装、スローガンなど、ブランドを特定して差別化するための要素である。

イ：顧容がブランド要素に接触したとき、企業として顧客の心の中に何を連想してほしいのかというイメージである。

ア：顧客がそのブランドに対してどの程度の執着心をもっているかを示す概念であり、これが高いほど、顧客は他のブランドに乗り換えにくくなる。

ウ：特定の組織にとって自社のブランドの名前やシンボルと結び付いたブランドの資産の集合であり、製品やサービスの価値を増大させるものである。（正解）

解説

ブランド戦略におけるブランドエクイティとは何か【午前2 解説】

要点まとめ

ブランドエクイティとは、ブランド名やシンボルに結び付いた資産の集合であり、製品やサービスの価値を高める重要な概念です。
これは企業にとっての無形資産であり、顧客の信頼や認知度、ブランドイメージなどが含まれます。
差がつくポイントは「ブランドの資産価値の集合体」という視点で捉え、単なる顧客の感情や要素の説明と区別することです。

正解の理由

選択肢ウは「特定の組織にとって自社のブランドの名前やシンボルと結び付いたブランドの資産の集合であり、製品やサービスの価値を増大させるもの」と説明しています。
これはブランドエクイティの定義として最も正確であり、ブランドが持つ無形の価値や資産を包括的に示しています。
ブランドエクイティは企業の競争優位性を生み出し、価格競争からの脱却や顧客ロイヤルティの向上に寄与します。

よくある誤解

ブランドエクイティは単に顧客の感情やブランドイメージだけを指すわけではなく、ブランドに関連する資産全体を含む広い概念です。
また、ブランド要素そのもの（ロゴやキャッチフレーズなど）と混同しやすい点にも注意が必要です。

解法ステップ

問題文の「ブランドエクイティ」の定義を正確に理解する。
選択肢の説明が「ブランドの資産価値の集合体」として説明されているか確認する。
顧客の感情やブランドイメージ、ブランド要素の説明と区別する。
最も包括的かつ正確にブランドエクイティを表現している選択肢を選ぶ。

選択肢別の誤答解説

ア: 顧客の執着心や乗り換えにくさを示すのは「ブランドロイヤルティ」の説明に近く、ブランドエクイティの一部ですが全体像ではありません。
イ: 顧客の心に連想してほしいイメージは「ブランドイメージ」の説明であり、ブランドエクイティとは異なります。
ウ: ブランド名やシンボルに結び付いた資産の集合体であり、ブランドエクイティの正しい定義です。
エ: ブランドを特定・差別化する要素の説明であり、「ブランド要素（Brand Elements）」の説明であってブランドエクイティではありません。

補足コラム

ブランドエクイティはマーケティング戦略の中核であり、ブランド価値を数値化する試みも行われています。
例えば、ブランド認知度、ブランド連想、ブランド忠誠度、知覚品質など複数の要素がブランドエクイティを構成します。
これらを高めることで、価格競争に巻き込まれにくく、長期的な利益確保が可能になります。

FAQ

Q: ブランドエクイティとブランドロイヤルティの違いは何ですか？
A: ブランドエクイティはブランドに関連する資産全体の価値を指し、ブランドロイヤルティは顧客のブランドに対する忠誠心や執着心を意味します。

Q: ブランド要素とは何ですか？
A: ブランド要素はブランドを識別・差別化するための名称、ロゴ、キャッチフレーズなどの具体的な要素を指します。

Q: ブランドエクイティはどのように企業価値に影響しますか？
A: ブランドエクイティが高いと、顧客の信頼や認知度が向上し、価格競争からの脱却や新製品の受容性向上に繋がります。

関連キーワード: ブランドエクイティ, ブランド資産, ブランド価値, ブランドロイヤルティ, ブランドイメージ, ブランド要素, マーケティング戦略

← 前の問題へ次の問題へ →

ITストラテジスト試験 2023年 午前2 問07

解説