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ITストラテジスト試験 2023年 午前2 問17
ITとの連携が進むとされるOT(Operational Technology)の説明として,適切なものはどれか。
エ:情報技術に情報及び知識の共有といったコミュニケーションの重要性及び意味を付加したもの
イ:工場やアプラント、ビルなどを制御する機器を運用するシステムやその技術(正解)
ウ:サーバ側で稼働しているソフトウェアを、インターネットなどのネットワーク経由でクライアントがサービスとして利用する状況
ア:新しい概念、理論、原理及びアイディアの実証を目的とした、試作開発の前段階における検証及びデモンストレーションのこと
解説
OT(Operational Technology)の説明【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:OTとは工場やプラント、ビルなどの制御機器を運用するシステムや技術を指します。
- 根拠:OTは物理的な設備の監視・制御に特化し、ITと連携して効率化や安全性向上を図る技術領域です。
- 差がつくポイント:IT(情報技術)との違いを理解し、OTが現場の制御系技術であることを正確に把握することが重要です。
正解の理由
選択肢イは「工場やプラント、ビルなどを制御する機器を運用するシステムやその技術」とあり、OTの本質を的確に表現しています。OTは物理的な設備の制御に関わる技術であり、ITの情報処理技術とは異なるが連携が進んでいる分野です。これに対し他の選択肢は、OTの定義から外れているため誤りです。
よくある誤解
OTは単なる新技術やITサービスの一種と誤解されがちですが、実際は物理設備の制御に特化した技術領域です。ITと混同しないことが重要です。
解法ステップ
- OTの意味を「Operational Technology=運用技術」と理解する。
- OTが対象とするのは物理的な設備や制御機器であることを確認する。
- 選択肢の説明文とOTの定義を照合し、最も適切なものを選ぶ。
- IT関連の説明や抽象的な概念はOTの説明として不適切と判断する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 試作開発の検証やデモンストレーションは「PoC(Proof of Concept)」に近く、OTの説明ではない。
- イ: 正解。工場やプラントの制御機器を運用するシステムや技術を指し、OTの定義に合致。
- ウ: ネットワーク経由でソフトウェアを利用する状況は「クラウドサービス」や「SaaS」の説明でありOTとは異なる。
- エ: 情報技術にコミュニケーションの意味を付加したものは「情報共有」や「ナレッジマネジメント」の概念でありOTではない。
補足コラム
OTは製造業やインフラ管理の現場で重要な役割を果たし、IoTやAIと連携してスマートファクトリーやスマートビルディングの実現に貢献しています。ITとOTの融合は「IT/OT統合」と呼ばれ、効率化や安全性向上の鍵となっています。
FAQ
Q: OTとITの違いは何ですか?
A: OTは物理設備の制御技術、ITは情報処理技術であり、対象領域と目的が異なります。
A: OTは物理設備の制御技術、ITは情報処理技術であり、対象領域と目的が異なります。
Q: OTはどのような分野で使われますか?
A: 製造業の工場制御、エネルギー管理、ビルの設備管理など物理的な設備の運用に使われます。
A: 製造業の工場制御、エネルギー管理、ビルの設備管理など物理的な設備の運用に使われます。
関連キーワード: OT, 制御システム, スマートファクトリー, IT/OT統合, IoT, プラント制御