ITストラテジスト試験 2023年 午前224


暗号技術のうち、共通鍵暗号方式のものはどれか。
AES(正解)
楕円曲線暗号
ElGamal暗号
RSA

解説

暗号技術のうち、共通鍵暗号方式のものはどれか。【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:共通鍵暗号方式は「ア: AES」が正解です。
  • 根拠:AESは単一の鍵で暗号化と復号を行う共通鍵暗号方式であり、高速かつ安全性が高い特徴があります。
  • 差がつくポイント:公開鍵暗号方式(イ: ElGamal、ウ: RSA、エ: 楕円曲線暗号)との違いを明確に理解し、鍵の管理方法を区別できることが重要です。

正解の理由

「ア: AES」はAdvanced Encryption Standardの略で、共通鍵暗号方式の代表例です。共通鍵暗号方式は暗号化と復号に同じ鍵を使うため、鍵の共有と管理が課題ですが、処理速度が速く大量データの暗号化に適しています。一方、イ、ウ、エの選択肢はすべて公開鍵暗号方式で、異なる鍵(公開鍵と秘密鍵)を使うため、鍵配布の問題を解決しますが処理速度は遅めです。

よくある誤解

公開鍵暗号方式の名前が難しく、すべてが共通鍵暗号に見えることがあります。AESは共通鍵暗号であることをしっかり区別しましょう。

解法ステップ

  1. 問題文の「共通鍵暗号方式」をキーワードとして認識する。
  2. 各選択肢の暗号方式の特徴を思い出す。
  3. AESが共通鍵暗号であることを確認する。
  4. ElGamal、RSA、楕円曲線暗号は公開鍵暗号であることを理解し除外する。
  5. 「ア: AES」を正解として選択する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: AES
    共通鍵暗号方式の代表例。高速で安全性が高く、広く使われている。
  • イ: ElGamal暗号
    公開鍵暗号方式。暗号化と復号に異なる鍵を使う。
  • ウ: RSA
    最も有名な公開鍵暗号方式。鍵のペアで暗号化と復号を行う。
  • エ: 楕円曲線暗号
    公開鍵暗号方式の一種で、RSAより短い鍵長で同等の安全性を提供する。

補足コラム

AESは米国国立標準技術研究所(NIST)が標準化した共通鍵暗号で、128ビット、192ビット、256ビットの鍵長があり、現在の多くのシステムで標準的に使われています。公開鍵暗号は鍵配布問題を解決しますが、処理速度が遅いため、実際の通信ではAESなどの共通鍵暗号と組み合わせて使われることが多いです。

FAQ

Q: 共通鍵暗号方式の最大の課題は何ですか?
A: 鍵の安全な共有と管理が最大の課題です。鍵が漏れると通信内容が全て解読されます。
Q: 公開鍵暗号方式はなぜ遅いのですか?
A: 複雑な数学的計算(大きな素数の計算など)を使うため、処理に時間がかかります。
Q: AESはどのような場面で使われますか?
A: インターネット通信の暗号化、ファイルの暗号化、VPNなど幅広く使われています。

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