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ITストラテジスト試験 2024年 午前2 問14
APIエコノミーの事例として、適切なものはどれか。
エ:ホテル事業者が、他社が公開しているタクシー配車アプリのAPIを自社のアプリに組み込み、サービスを提供した。(正解)
ア:既存の学内データベースのAPIを活用できるEAI(Enterprise Application Integration)ツールを使い、大学業務システムを短期間で再構築することによって経費を削減できた。
ウ:不動産会社が自社で保持する顧客データをBI(Business Intelligence)ツールのAPIを使って可視化することによって、商圏における売上規模を分析できるようになった。
イ:社で開発した音声合成システムの利用を促進するために、自部門で開発したAPIを自社内の他の部署に提供した。
解説
APIエコノミーの事例として適切なものはどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:APIエコノミーとは、他社のAPIを活用して新たな価値やサービスを創出するビジネスモデルであり、選択肢エが該当します。
- 根拠:APIを外部に公開し、異なる企業間でサービス連携や拡張を図ることで、効率的なサービス提供や新規事業創出が可能になるためです。
- 差がつくポイント:自社内だけで完結するAPI利用ではなく、他社のAPIを活用して自社サービスに組み込む点がAPIエコノミーの本質です。
正解の理由
選択肢エは、ホテル事業者が他社のタクシー配車アプリのAPIを自社アプリに組み込み、新たなサービスを提供しています。これは異なる企業間でAPIを活用し、サービス連携を実現しているため、APIエコノミーの典型的な事例です。APIを通じて外部サービスを自社サービスに統合し、顧客価値を高めている点が正解の理由です。
よくある誤解
APIを使うこと=APIエコノミーではありません。自社内だけでAPIを利用する場合はAPIエコノミーとは言えず、外部連携が重要です。
解法ステップ
- APIエコノミーの定義を確認する(他社APIを活用し新たな価値創出)
- 各選択肢が自社内利用か他社連携かを判別する
- 他社APIを活用している選択肢を特定する
- その中でサービス提供に結びついているものを選ぶ
選択肢別の誤答解説
- ア: 学内データベースのAPIを使い自社内でシステム再構築しているため、APIエコノミーの外部連携要素が不足しています。
- イ: 自社内の他部署にAPIを提供しているだけで、外部企業との連携がなくAPIエコノミーとは言えません。
- ウ: BIツールのAPIを使って自社データを可視化しているが、外部APIを活用した新たなサービス創出ではありません。
- エ: 他社のタクシー配車アプリAPIを自社アプリに組み込み、外部APIを活用したサービス提供でAPIエコノミーの典型例です。
補足コラム
APIエコノミーは企業が自社のサービスやデータをAPIとして公開し、他社がそれを利用して新たなサービスやビジネスを創出する経済圏のことを指します。これにより、企業間の連携が促進され、イノベーションや市場拡大が期待されます。代表例としては、決済サービスや地図情報サービスのAPI活用が挙げられます。
FAQ
Q: APIエコノミーとAPI連携の違いは何ですか?
A: API連携は単にAPIを使ってシステムを接続することですが、APIエコノミーはAPIを通じて企業間で価値やサービスを創出し、経済圏を形成することを指します。
A: API連携は単にAPIを使ってシステムを接続することですが、APIエコノミーはAPIを通じて企業間で価値やサービスを創出し、経済圏を形成することを指します。
Q: 自社内でAPIを使うだけではなぜAPIエコノミーに該当しないのですか?
A: APIエコノミーは外部企業とのAPI連携による新たな価値創出が本質であり、自社内利用だけでは経済圏の形成や外部連携が伴わないためです。
A: APIエコノミーは外部企業とのAPI連携による新たな価値創出が本質であり、自社内利用だけでは経済圏の形成や外部連携が伴わないためです。
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