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ITストラテジスト試験 2024年 午前2 問20
キャッシュフロー計算書における、営業活動によるキャッシュフローは何万円か。

イ:104
ウ:128(正解)
エ:188
ア:44
解説
キャッシュフロー計算書における営業活動によるキャッシュフローの計算【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:営業活動によるキャッシュフローは128万円となります。
- 根拠:税引前当期純利益に非資金費用の減価償却費を加え、運転資本の増減と法人税支払額を調整します。
- 差がつくポイント:売上債権や棚卸資産、仕入債務の増減を正しくキャッシュの増減として扱うことが重要です。
正解の理由
営業活動によるキャッシュフローは、税引前当期純利益108万円に減価償却費42万円を加算し、運転資本の変動を調整します。売上債権の増加はキャッシュの減少(-60万円)、棚卸資産の減少はキャッシュの増加(+30万円)、仕入債務の増加はキャッシュの増加(+40万円)として計算します。さらに法人税等の支払額32万円を差し引くと、
108 + 42 - 60 + 30 + 40 - 32 = 128万円となり、ウが正解です。
108 + 42 - 60 + 30 + 40 - 32 = 128万円となり、ウが正解です。
よくある誤解
売上債権の増加をプラスに計上したり、法人税等の支払額を加算してしまうミスが多いです。運転資本の増減はキャッシュの増減と逆の動きになることを理解しましょう。
解法ステップ
- 税引前当期純利益を確認する(108万円)。
- 非資金費用である減価償却費を加算する(+42万円)。
- 売上債権の増加はキャッシュ減少なので差し引く(-60万円)。
- 棚卸資産の減少はキャッシュ増加なので加算する(+30万円)。
- 仕入債務の増加はキャッシュ増加なので加算する(+40万円)。
- 法人税等の支払額はキャッシュの流出なので差し引く(-32万円)。
- すべてを合計し、営業活動によるキャッシュフローを算出する。
選択肢別の誤答解説
- ア(44万円):運転資本の調整や法人税支払額の扱いが不十分で、キャッシュ増減を正しく反映できていません。
- イ(104万円):減価償却費の加算や運転資本の一部調整が抜けている可能性があります。
- ウ(128万円):正しくすべての調整を行い、正解です。
- エ(188万円):法人税等の支払額を加算するなど、キャッシュの流出を誤ってプラス計上している可能性があります。
補足コラム
営業活動によるキャッシュフローは、企業の本業から生み出される現金の流れを示し、財務健全性の評価に重要です。減価償却費は費用計上されるが現金支出を伴わないため、キャッシュフロー計算書では利益に戻す調整が必要です。また、運転資本の増減はキャッシュの増減と逆の動きをするため、正確な理解が求められます。
FAQ
Q: なぜ減価償却費はキャッシュフローに加算するのですか?
A: 減価償却費は費用として計上されますが、実際の現金支出は発生しないため、利益に戻してキャッシュフローを正確に反映します。
A: 減価償却費は費用として計上されますが、実際の現金支出は発生しないため、利益に戻してキャッシュフローを正確に反映します。
Q: 売上債権の増加はなぜキャッシュの減少になるのですか?
A: 売上債権が増えるということは、売上はあるがまだ現金が回収されていない状態であり、現金が手元に入っていないためキャッシュは減少します。
A: 売上債権が増えるということは、売上はあるがまだ現金が回収されていない状態であり、現金が手元に入っていないためキャッシュは減少します。
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