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情報処理安全確保支援士試験 2009年 秋期 午前2 問22
ブラックボックステストのテストデータの作成方法のうち、最も適切なものはどれか。
ア:稼働中のシステムから実データを無作為に抽出し,テストデータを作成する。
イ:機能仕様から同値クラスや限界値を識別し、テストデータを作成する。(正解)
ウ:業務で発生するデータの発生頻度を分析し,テストデータを作成する。
エ:プログラムの流れ図から、分岐条件に基づいたテストデータを作成する。
解説
ブラックボックステストのテストデータの作成方法【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:ブラックボックステストでは、機能仕様から同値クラスや限界値を識別しテストデータを作成するのが最適です。
- 根拠:ブラックボックステストは内部構造を考慮せず、仕様に基づく入力条件の網羅性を重視するためです。
- 差がつくポイント:同値クラス分割や境界値分析を正しく理解し、仕様から効率的にテストケースを設計できるかが合否を分けます。
正解の理由
ブラックボックステストはソフトウェアの内部構造を無視し、外部から見た機能仕様に基づいてテストを行います。
そのため、機能仕様書から入力の同値クラス(入力値の代表的なグループ)や限界値(境界値)を抽出し、テストデータを作成する方法が最も適切です。
この方法により、仕様の網羅性を効率よく確認でき、不具合の発見率が高まります。
そのため、機能仕様書から入力の同値クラス(入力値の代表的なグループ)や限界値(境界値)を抽出し、テストデータを作成する方法が最も適切です。
この方法により、仕様の網羅性を効率よく確認でき、不具合の発見率が高まります。
よくある誤解
ブラックボックステストでプログラムの内部構造や実データの頻度分析を用いるのはホワイトボックステストや運用テストの手法であり、混同しやすい点に注意が必要です。
解法ステップ
- 問題文の「ブラックボックステスト」に注目し、内部構造を考慮しないことを確認する。
- 各選択肢の特徴を整理し、仕様ベースか内部構造ベースかを判別する。
- 同値クラス分割や限界値分析が仕様ベースの代表的な手法であることを思い出す。
- それに該当する選択肢を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 稼働中の実データを無作為に抽出する方法は運用テストやリリース後の検証に近く、仕様ベースのブラックボックステストとは異なります。
- イ: 機能仕様から同値クラスや限界値を識別しテストデータを作成する方法は、ブラックボックステストの基本かつ最適な手法です。
- ウ: 業務データの発生頻度分析はテストの重点付けには役立ちますが、ブラックボックステストの基本的なテストデータ作成法ではありません。
- エ: プログラムの流れ図や分岐条件に基づくテストデータ作成はホワイトボックステストの手法であり、ブラックボックステストとは区別されます。
補足コラム
ブラックボックステストの代表的な技法には「同値クラステスト」と「境界値分析」があります。
同値クラステストは入力値を意味のあるグループに分け、各グループから代表値を選びます。
境界値分析はエラーが起きやすい入力の境界付近を重点的にテストする手法で、効果的な不具合検出に寄与します。
同値クラステストは入力値を意味のあるグループに分け、各グループから代表値を選びます。
境界値分析はエラーが起きやすい入力の境界付近を重点的にテストする手法で、効果的な不具合検出に寄与します。
FAQ
Q: ブラックボックステストとホワイトボックステストの違いは何ですか?
A: ブラックボックステストは仕様に基づき外部から機能を検証し、ホワイトボックステストはプログラムの内部構造やロジックを検証します。
A: ブラックボックステストは仕様に基づき外部から機能を検証し、ホワイトボックステストはプログラムの内部構造やロジックを検証します。
Q: 同値クラス分割はなぜ重要ですか?
A: 入力値をグループ化し代表値だけをテストすることで、テストケース数を減らしつつ効率的に網羅性を確保できるためです。
A: 入力値をグループ化し代表値だけをテストすることで、テストケース数を減らしつつ効率的に網羅性を確保できるためです。
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