情報処理安全確保支援士試験 2009年 春期 午前219


ハードウェアの保守点検及び修理作業を実施するときに,運用管理者が実施すべき,事前又は事後の確認に関する説明のうち、適切なものはどれか。
システムが自動的に回復処置を行った障害については,障害前後のエラーログが残っているので,障害原因や対応処置の報告ではなく,ログの分析結果を確認する。
定期保守時の点検項目は事前に分かっているので、事前と事後の確認は省略できるが、作業の開始と終了については,保守作業者に確認する。
予防保守を遠隔保守方式で行う場合、遠隔地のシステムへの影響は出ないので,作業内容などの事前確認は行わず,事後に作業実施結果を確認する。
臨時保守の場合、事前に保守作業者が障害の発生状況を確認したことを確認し,事後に障害原因や作業実施結果を確認する。(正解)

解説

ハードウェア保守点検・修理作業における運用管理者の確認事項【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:臨時保守では事前に障害状況の確認、事後に原因と結果の報告を必ず行うことが重要です。
  • 根拠:保守作業の安全性と確実な復旧のため、作業前後の情報共有と確認が不可欠だからです。
  • 差がつくポイント:定期保守や遠隔保守でも確認は必要ですが、特に臨時保守では障害状況の把握と報告が必須である点を押さえましょう。

正解の理由

選択肢エは、臨時保守において「事前に保守作業者が障害の発生状況を確認したことを運用管理者が確認し、事後に障害原因や作業実施結果を確認する」と述べています。
これは、臨時保守が緊急対応であるため、作業前に正確な障害状況を把握し、作業後に原因と結果を明確にすることで、再発防止や適切な対応が可能になるため、最も適切な説明です。

よくある誤解

  • 障害が自動回復した場合は詳細な報告が不要と考えがちですが、ログ分析結果の確認だけでは不十分です。
  • 定期保守だからといって事前・事後の確認を省略するのは誤りで、必ず確認が必要です。

解法ステップ

  1. 問題文の「運用管理者が実施すべき確認」に注目する。
  2. 保守作業の種類(臨時保守、定期保守、遠隔保守)ごとの特徴を理解する。
  3. 各選択肢の説明が運用管理者の役割に合致しているかを検証する。
  4. 臨時保守は緊急対応であるため、事前の障害状況確認と事後の報告が必須であることを確認する。
  5. それに該当する選択肢エを正解と判断する。

選択肢別の誤答解説

  • ア:障害が自動回復しても、運用管理者は障害原因や対応処置の報告を確認すべきであり、ログ分析結果だけで済ませるのは不適切です。
  • イ:定期保守でも事前・事後の確認は省略できず、作業開始・終了の確認だけでは不十分です。
  • ウ:遠隔保守でもシステムへの影響はゼロとは限らず、事前確認を省略するのは誤りです。
  • :臨時保守の特性に合致し、運用管理者の確認事項として最も適切です。

補足コラム

ハードウェア保守には「定期保守」と「臨時保守」があり、定期保守は計画的に実施されるため事前準備が整いやすい一方、臨時保守は緊急対応であるため情報共有と確認が特に重要です。運用管理者は保守作業の安全性とシステムの安定稼働を確保するため、作業前後の確認を怠らないことが求められます。

FAQ

Q: 障害が自動回復した場合、運用管理者は何を確認すべきですか?
A: 障害原因や対応処置の報告を含め、ログ分析結果も確認し、再発防止策を検討します。
Q: 遠隔保守での事前確認はなぜ必要ですか?
A: 遠隔でも作業ミスや通信障害などのリスクがあるため、影響範囲や作業内容の事前確認が重要です。

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