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情報処理安全確保支援士試験 2009年 春期 午前2 問20
ソフトウェア開発のプロセスモデルのうち、開発サイクルを繰り返すことによって,システムの完成度を高めていくプロセスモデルはどれか。
ア:RADモデル
イ:ウォータフォールモデル
ウ:スパイラルモデル(正解)
エ:プロトタイピングモデル
解説
ソフトウェア開発のプロセスモデルのうち、開発サイクルを繰り返すことによって,システムの完成度を高めていくプロセスモデルはどれか。【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:開発サイクルを繰り返しながらリスクを管理し完成度を高めるのはスパイラルモデルです。
- 根拠:スパイラルモデルは計画・リスク分析・開発・評価の4段階を反復し、段階的にシステムを成熟させます。
- 差がつくポイント:ウォータフォールは直線的、RADやプロトタイピングは短期開発重視でリスク管理の反復性が弱い点を理解しましょう。
正解の理由
スパイラルモデルは、開発を複数のサイクル(スパイラル)に分け、各サイクルで計画立案、リスク分析、開発、評価を繰り返します。この反復によりリスクを早期に発見・対処し、システムの完成度を段階的に高める特徴があります。したがって、問題文の「開発サイクルを繰り返すことによってシステムの完成度を高めていく」条件に最も合致するのはウ: スパイラルモデルです。
よくある誤解
ウォータフォールモデルは順序的に進めるため反復が少なく、完成度を段階的に高めるモデルではありません。プロトタイピングは試作品作成に重点を置きますが、リスク管理の体系的な反復はスパイラルモデルほど明確ではありません。
解法ステップ
- 問題文の「開発サイクルを繰り返す」点に注目する。
- 各モデルの特徴を整理する(ウォータフォールは直線的、RADは高速開発、プロトタイピングは試作品重視、スパイラルはリスク管理の反復)。
- 「システムの完成度を高める」ためにリスク管理を繰り返すモデルを選ぶ。
- スパイラルモデルが該当するため、選択肢ウを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: RADモデル
高速開発を目的とし、反復はあるがリスク管理の体系的な繰り返しではないため不適。 - イ: ウォータフォールモデル
開発工程を順序的に進めるため反復が少なく、完成度を段階的に高める特徴はない。 - ウ: スパイラルモデル
リスク管理を中心に開発サイクルを繰り返し、完成度を高めるモデルで正解。 - エ: プロトタイピングモデル
試作品を作成しユーザ評価を得るが、リスク管理の反復的なサイクルとは異なる。
補足コラム
スパイラルモデルは1988年にバリー・ベームが提唱し、特に大規模・複雑なシステム開発で有効です。リスクを早期に発見し対処することで、後戻りコストを抑えつつ品質向上を図れます。近年はアジャイル開発と組み合わせるケースも増えています。
FAQ
Q: スパイラルモデルとアジャイル開発の違いは何ですか?
A: スパイラルモデルはリスク管理を重視した反復型プロセスで、アジャイルは顧客との協調や柔軟な変更対応を重視します。
A: スパイラルモデルはリスク管理を重視した反復型プロセスで、アジャイルは顧客との協調や柔軟な変更対応を重視します。
Q: ウォータフォールモデルはどんな場合に適していますか?
A: 要件が明確で変更が少ない小規模・中規模プロジェクトに適しています。
A: 要件が明確で変更が少ない小規模・中規模プロジェクトに適しています。
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