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情報処理安全確保支援士試験 2009年 春期 午前2 問22
ITILにおけるインシデント管理プロセスの役割として、適切なものはどれか。
ア:新しいサービスの要求を利用者から受け付け,企画立案すること
イ:一時的回避策で対処した問題を分析し,恒久対策を検討すること
ウ:潜在的な問題を事前に発見し、変更要求としてとりまとめること
エ:低下したサービスレベルを回復させ,影響を最小限に抑えること(正解)
解説
ITILにおけるインシデント管理プロセスの役割【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:インシデント管理はサービスの低下を迅速に回復し、影響を最小限に抑える役割を担います。
- 根拠:ITILの定義では、インシデント管理はサービス中断や品質低下を即時に解決し、正常な状態に戻すことが目的です。
- 差がつくポイント:問題管理やサービス要求管理と混同せず、インシデント管理は「即時対応と回復」に特化している点を理解しましょう。
正解の理由
選択肢エ「低下したサービスレベルを回復させ、影響を最小限に抑えること」がインシデント管理の本質的な役割です。インシデント管理はサービスの中断や障害を迅速に解決し、利用者への影響を最小限に抑えることを目的としています。これにより、サービスの継続性と利用者満足度を維持します。
よくある誤解
インシデント管理は問題の根本原因を解決する問題管理と混同されやすいですが、インシデント管理はあくまで「即時のサービス回復」が目的です。恒久対策は問題管理の役割です。
解法ステップ
- 問題文の「インシデント管理プロセスの役割」に注目する。
- ITILのインシデント管理の定義を思い出す。
- 選択肢の内容を「即時対応か恒久対策か」で分類する。
- 即時対応・サービス回復に関する選択肢を正解候補とする。
- 問題管理やサービス要求管理の内容は除外する。
- 最終的に「サービスレベル回復と影響最小化」のエを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 新しいサービスの要求受付や企画はサービス要求管理の役割であり、インシデント管理とは異なります。
- イ: 一時的回避策の後に恒久対策を検討するのは問題管理の役割で、インシデント管理の範囲外です。
- ウ: 潜在的な問題の発見と変更要求の取りまとめは問題管理や変更管理の役割であり、インシデント管理ではありません。
- エ: 低下したサービスレベルを回復し、影響を最小限に抑えることがインシデント管理の正しい役割です。
補足コラム
ITILではサービスマネジメントを体系的に管理するために複数のプロセスが定義されています。インシデント管理は「サービスの正常な状態への迅速な復旧」に特化し、問題管理は「根本原因の分析と恒久対策の実施」に焦点を当てています。これらの役割分担を理解することが合格の鍵です。
FAQ
Q: インシデント管理と問題管理の違いは何ですか?
A: インシデント管理はサービスの即時回復を目的とし、問題管理は根本原因の分析と恒久対策の実施を目的とします。
A: インシデント管理はサービスの即時回復を目的とし、問題管理は根本原因の分析と恒久対策の実施を目的とします。
Q: インシデント管理で扱う「インシデント」とは何ですか?
A: インシデントとはサービスの中断や品質低下を引き起こす事象で、迅速な対応が求められます。
A: インシデントとはサービスの中断や品質低下を引き起こす事象で、迅速な対応が求められます。
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