ホーム > 情報処理安全確保支援士試験 > 2009年 春期
情報処理安全確保支援士試験 2009年 春期 午前2 問25
外部保管のために専門業者にバックアップ媒体を引き渡す際の安全性について,セキュリティ監査を実施した。指摘事項となる状況はどれか。
ア:委託元責任者が,一定期間ごとに,専門業者における媒体保管状況を確認している。
イ:委託元責任者が,専門業者との間で、機密保持条項を盛り込んだ業務委託契約を結んだ上で引き渡している。
ウ:委託元担当者が,専用の記録簿に、引渡しの都度、日付と内容を記入し、専門業者から受領印をもらっている。
エ:委託元担当者が,バックアップ媒体を段ボール箱に入れ,専門業者に引き渡している。(正解)
解説
外部保管のために専門業者にバックアップ媒体を引き渡す際の安全性について【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:バックアップ媒体の引き渡しは適切な梱包と管理が必須であり、段ボール箱のみの引き渡しは安全性に問題があるため指摘事項となる。
- 根拠:専門業者に渡す際は、媒体の物理的損傷や情報漏洩を防ぐため、耐衝撃性や耐水性のある専用ケースや封印が求められる。
- 差がつくポイント:単に引き渡すだけでなく、媒体の保護措置や受領記録、契約内容の整備など多角的な管理体制が重要である点を理解すること。
正解の理由
選択肢エは「バックアップ媒体を段ボール箱に入れて引き渡している」とありますが、段ボール箱は耐久性や防水性に乏しく、輸送中の物理的損傷や情報漏洩リスクを高めます。安全な外部保管の観点からは不十分であり、セキュリティ監査で指摘される典型的な問題です。
他の選択肢は、保管状況の確認、機密保持契約、引渡し記録の管理といった適切な管理措置を示しており、問題ありません。
他の選択肢は、保管状況の確認、機密保持契約、引渡し記録の管理といった適切な管理措置を示しており、問題ありません。
よくある誤解
段ボール箱に入れているだけでも「梱包している」と考えがちですが、情報セキュリティの観点では物理的保護が不十分です。
また、契約や記録管理があれば安全と誤解しやすいですが、物理的な保護も不可欠です。
また、契約や記録管理があれば安全と誤解しやすいですが、物理的な保護も不可欠です。
解法ステップ
- 問題文の「指摘事項となる状況」を確認する。
- 各選択肢の内容を「安全性の観点」で評価する。
- 保管状況の確認や契約、記録管理は適切かを判断。
- 物理的な梱包・保護の方法が不十分な選択肢を特定。
- 段ボール箱のみの引き渡しが安全性に問題があると判断し、正解を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 定期的に保管状況を確認しており、管理体制が整っているため問題なし。
- イ: 機密保持条項を含む契約を結んでおり、法的な保護があるため問題なし。
- ウ: 引渡しの記録を専用記録簿に残し、受領印も得ているため管理が適切。
- エ: 段ボール箱のみの梱包は物理的保護が不十分であり、輸送中の損傷や情報漏洩リスクが高いため指摘事項。
補足コラム
バックアップ媒体の外部保管では、耐衝撃性・耐水性のある専用ケースや封印シールの使用が推奨されます。また、輸送時の追跡管理や受領確認も重要です。これにより、媒体の紛失や改ざんリスクを低減できます。さらに、専門業者との契約には情報セキュリティに関する条項を明確に盛り込み、責任範囲を明確化することが求められます。
FAQ
Q: なぜ段ボール箱はバックアップ媒体の梱包に不適切なのですか?
A: 段ボール箱は耐水性や耐衝撃性が低く、輸送中に媒体が損傷したり情報漏洩のリスクが高まるためです。
A: 段ボール箱は耐水性や耐衝撃性が低く、輸送中に媒体が損傷したり情報漏洩のリスクが高まるためです。
Q: 専門業者にバックアップ媒体を引き渡す際に必要な管理措置は何ですか?
A: 機密保持契約の締結、引渡し記録の管理、定期的な保管状況の確認、そして物理的な梱包・保護が必要です。
A: 機密保持契約の締結、引渡し記録の管理、定期的な保管状況の確認、そして物理的な梱包・保護が必要です。
関連キーワード: バックアップ媒体, 外部保管, セキュリティ監査, 機密保持契約, 物理的保護, 情報漏洩対策