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情報処理安全確保支援士試験 2010年 秋期 午前2 問10
暗号方式に関する記述のうち、適切なものはどれか。
ア:AES は公開鍵暗号方式、RSA は共通鍵暗号方式の一種である。
イ:共通鍵暗号方式では、暗号化及び復号に使用する鍵が同一である。(正解)
ウ:公開鍵暗号方式を通信内容の秘匿に使用する場合は、暗号化鍵を秘密にして、復号鍵を公開する。
エ:ディジタル署名に公開鍵暗号方式が使用されることはなく、共通鍵暗号方式が使用される。
解説
暗号方式に関する記述のうち、適切なものはどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:共通鍵暗号方式は暗号化と復号に同一の鍵を使う方式であり、選択肢イが正しいです。
- 根拠:共通鍵暗号は「対称鍵暗号」とも呼ばれ、鍵の管理が重要である一方、処理速度が速い特徴があります。
- 差がつくポイント:公開鍵暗号と共通鍵暗号の鍵の使い方の違いを正確に理解し、暗号化・復号の鍵の役割を混同しないことが重要です。
正解の理由
選択肢イは「共通鍵暗号方式では、暗号化及び復号に使用する鍵が同一である」と述べています。これは共通鍵暗号方式(対称鍵暗号方式)の基本的な特徴であり、暗号化と復号に同じ鍵を使うため、鍵の管理が非常に重要です。AESやDESなどが代表例です。したがって、選択肢イが正解です。
よくある誤解
公開鍵暗号方式は暗号化鍵と復号鍵が異なるため、鍵の役割を逆に理解しやすいです。また、ディジタル署名に共通鍵暗号が使われるという誤解も多いです。
解法ステップ
- 暗号方式の種類を「共通鍵暗号方式」と「公開鍵暗号方式」に分類する。
- 共通鍵暗号方式は暗号化・復号に同じ鍵を使うことを確認する。
- 公開鍵暗号方式は暗号化鍵(公開鍵)と復号鍵(秘密鍵)が異なることを理解する。
- 選択肢の記述と照らし合わせて正誤を判断する。
選択肢別の誤答解説
- ア: AESは共通鍵暗号方式であり、RSAは公開鍵暗号方式です。逆になっているため誤りです。
- イ: 共通鍵暗号方式は暗号化と復号に同じ鍵を使うため正しいです。
- ウ: 公開鍵暗号方式では暗号化鍵は公開鍵、復号鍵は秘密鍵であり、暗号化鍵を秘密にするのは誤りです。
- エ: ディジタル署名には公開鍵暗号方式が使われ、共通鍵暗号方式は使われません。
補足コラム
共通鍵暗号方式は処理速度が速く、大量データの暗号化に適していますが、鍵配送問題(安全に鍵を共有する問題)が課題です。一方、公開鍵暗号方式は鍵配送問題を解決しますが、処理速度が遅いため、実際の通信では両者を組み合わせて使うことが多いです(例:TLS/SSL)。
FAQ
Q: 共通鍵暗号方式の代表例は何ですか?
A: AESやDESが代表的な共通鍵暗号方式です。
A: AESやDESが代表的な共通鍵暗号方式です。
Q: 公開鍵暗号方式で暗号化に使う鍵はどちらですか?
A: 公開鍵暗号方式では暗号化に公開鍵を使い、復号に秘密鍵を使います。
A: 公開鍵暗号方式では暗号化に公開鍵を使い、復号に秘密鍵を使います。
Q: ディジタル署名にはどの暗号方式が使われますか?
A: 公開鍵暗号方式が使われ、秘密鍵で署名し、公開鍵で検証します。
A: 公開鍵暗号方式が使われ、秘密鍵で署名し、公開鍵で検証します。
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