情報処理安全確保支援士試験 2010年 秋期 午前213


ISP 管理下の動的 IP アドレスを割り当てられた PC からのスパムメール送信を防止する対策 OP25B はどれか。
管理下の動的IPアドレスから、管理外のグローバルIPアドレスへの POP 通信を拒否する。
管理下の動的IPアドレスから、管理外のグローバルIPアドレスへの SMTP 通信を拒否する。(正解)
メールサーバで、受信メールのあて先電子メールアドレスが管理外のドメインを指す場合、電子メールの受信を拒否する。
メールサーバで、スパムメール受信時に送信元の電子メールアドレスをブラックリストに登録しておき、スパムメール送信元からの電子メールの受信を拒否する。

解説

ISP管理下の動的IPアドレスからのスパムメール送信防止対策 OP25B【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:OP25Bは動的IPアドレスからのSMTP通信を拒否し、スパムメール送信を防止します。
  • 根拠:ISP管理下の動的IPは正規のメール送信サーバーではないため、直接SMTP送信を禁止することで不正送信を防ぎます。
  • 差がつくポイント:POP通信ではなくSMTP通信を制限する点を理解し、動的IPの役割とメール送信の仕組みを正確に把握することが重要です。

正解の理由

は「管理下の動的IPアドレスから管理外のグローバルIPアドレスへのSMTP通信を拒否する」対策であり、OP25Bの定義に合致します。
OP25B(Outbound Port 25 Blocking)は、ISPが動的IPアドレス利用者のPCから直接インターネット上のSMTPサーバー(ポート25)への送信を禁止し、スパムメールの大量送信を防止する仕組みです。
これにより、正規のメールサーバーを経由しない不正なメール送信が抑制されます。

よくある誤解

POP通信はメール受信に使われるため、スパム送信防止には関係ありません。SMTP通信の制限が正しい対策です。
また、受信メールの拒否やブラックリストはスパム受信対策であり、送信元の動的IP制限とは異なります。

解法ステップ

  1. OP25Bの目的が「スパムメール送信防止」であることを確認する。
  2. 動的IPアドレスの特徴と役割を理解する(一般ユーザー向けで正規メールサーバーではない)。
  3. メール送信に使われるプロトコルがSMTP(ポート25)であることを押さえる。
  4. 選択肢の通信内容(POPかSMTPか)を確認し、送信に関わるSMTP通信を拒否する選択肢を選ぶ。
  5. 受信メールの拒否やブラックリストは送信防止策ではないと判断する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: POP通信はメール受信に使われるため、スパム送信防止には無関係です。
  • : 正解。動的IPからのSMTP通信を拒否し、スパム送信を防止します。
  • ウ: 受信メールのあて先ドメイン拒否は受信側の対策であり、送信元の動的IP制限とは異なります。
  • エ: ブラックリストはスパム受信対策であり、送信元の動的IP制限ではありません。

補足コラム

OP25BはISPが導入する代表的なスパム送信防止策で、動的IPアドレス利用者が直接ポート25で外部SMTPサーバーに接続することを禁止します。
これにより、正規のメールサーバーを経由しない不正なメール送信を防ぎ、スパムの拡散を抑制します。
また、動的IPは一般ユーザー向けに割り当てられ、メール送信専用の固定IPとは異なるため、直接のSMTP送信は制限されるのが一般的です。

FAQ

Q: なぜ動的IPアドレスからのSMTP通信を禁止するのですか?
A: 動的IPは一般ユーザー向けであり、正規のメールサーバーではないため、不正なスパム送信を防ぐために直接のSMTP送信を禁止します。
Q: POP通信を拒否してもスパム送信は防げますか?
A: いいえ。POPはメール受信に使われるため、スパム送信防止には効果がありません。SMTP通信の制限が必要です。
Q: ブラックリスト登録はOP25Bの一部ですか?
A: いいえ。ブラックリストはスパムメール受信対策であり、OP25Bは送信元の動的IPからのSMTP通信制限です。

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