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情報処理安全確保支援士試験 2010年 春期 午前2 問05
100人の送受信者が共通鍵暗号方式で,それぞれ秘密に通信を行うときに必要な共通鍵の総数は幾つか。
ア:200
イ:4,950(正解)
ウ:9,900
エ:10,000
解説
100人の送受信者が共通鍵暗号方式で,それぞれ秘密に通信を行うときに必要な共通鍵の総数は幾つか。【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:100人が相互に秘密通信を行うには4,950本の共通鍵が必要です。
- 根拠:共通鍵は通信する2者間で1つ必要であり、組み合わせの数は だからです。
- 差がつくポイント:鍵の数を単純に人数の2倍や平方で考えず、組み合わせの数学的理解が重要です。
正解の理由
共通鍵暗号方式では、通信する2者間で1つの鍵を共有します。100人全員が互いに秘密通信を行う場合、各ペアに1つずつ鍵が必要です。ペアの数は「100人から2人を選ぶ組み合わせの数」で計算し、となります。したがって、必要な共通鍵の総数は4,950本です。
よくある誤解
「100人だから鍵は100本」や「100人×2で200本」と考える誤りが多いです。鍵は通信ペアごとに必要で、人数の2倍や人数の平方ではありません。
解法ステップ
- 問題の条件を確認し、共通鍵は2者間で1つ必要と理解する。
- 100人の中から2人を選ぶ組み合わせの数を計算する。
- 組み合わせの公式 を適用する。
- を計算し、答えを導く。
選択肢別の誤答解説
- ア: 200
100人×2で単純に計算した誤り。鍵はペア単位で必要なので不正解。 - イ: 4,950
正解。100人のペア数を正しく計算した結果。 - ウ: 9,900
100人×99で計算したが、ペアは重複しないため2で割る必要がある。 - エ: 10,000
100人×100で計算した誤り。自分自身との通信は不要。
補足コラム
共通鍵暗号方式は鍵の管理が課題で、人数が増えると鍵の数が急増します。これを鍵配送問題と呼び、公開鍵暗号方式はこの問題を解決するために開発されました。公開鍵暗号では鍵の数は人数に比例し、管理が容易です。
FAQ
Q: なぜ鍵の数は で計算するのですか?
A: 鍵は2者間で共有するため、通信相手の組み合わせの数を求める必要があり、順序を考慮しない組み合わせで計算します。
A: 鍵は2者間で共有するため、通信相手の組み合わせの数を求める必要があり、順序を考慮しない組み合わせで計算します。
Q: 自分自身との通信に鍵は必要ですか?
A: いいえ。自分自身との通信は暗号化の対象外なので鍵は不要です。
A: いいえ。自分自身との通信は暗号化の対象外なので鍵は不要です。
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