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情報処理安全確保支援士試験 2011年 春期 午前208


サーバへのログイン時に用いるパスワードを不正に取得しようとする攻撃とその対策の組合せのうち,適切なものはどれか。
選択肢画像
(正解)

解説

パスワードに関する攻撃とその適切な対策についての解説

この問題では、サーバへのログイン時にパスワードを不正に取得しようとする代表的な攻撃と、それに対処するための適切な対策の組み合わせを問われています。

各攻撃の概要と有効な対策

1. 辞書攻撃(Dictionary Attack)

辞書攻撃とは、あらかじめ用意された一般的な単語や組み合わせのリスト(辞書)を使って、パスワードを短時間で次々と試す手法です。人が覚えやすい簡単なパスワードは特に狙われやすいです。
適切な対策:
  • パスワードをランダムかつ複雑に設定することが重要です。
  • 辞書に載っていそうな単語や推測されやすいものは避けます。
つまり、「ランダムな値でパスワードを設定する」が有効な対策です。

2. スニッフィング(Sniffing)

スニッフィングは、ネットワーク上を流れる通信パケットを盗み見する攻撃です。平文のパスワードが送られていると、容易にパスワードを取得されてしまいます。
適切な対策:
  • パスワードを「平文(暗号化されていない形)」で送信しないことが最も効果的です。
  • 通信を暗号化するSSL/TLSの使用や、SSHなどの安全なプロトコルを利用します。
したがって、「パスワードを平文で送信しない」ことが必須の対策です。

3. ブルートフォース攻撃(Brute-force Attack)

ブルートフォース攻撃は、可能なパスワードを片っ端から総当たりで試す攻撃です。試行回数が多いほど成功率が上がるため、防御が難しい面もあります。
適切な対策:
  • ログインの試行回数に制限を設け、不正アクセスを防止します。
  • 例えば、一定回数以上パスワードの入力を間違えた場合はアカウントを一時的にロックする、CAPTCHAを導入するなどです。
このため「ログインの試行回数に制限を設ける」が正しい防御策となります。

問題の選択肢「イ」が正解な理由

攻撃種類対策(選択肢イ)
辞書攻撃ランダムな値でパスワードを設定する
スニッフィングパスワードを平文で送信しない
ブルートフォース攻撃ログインの試行回数に制限を設ける
この組み合わせは、各攻撃に対して最も効果的かつ基本的な防御策となっています。

まとめ

  • 辞書攻撃には複雑でランダムなパスワードの設定
  • スニッフィングにはパスワードを暗号化し平文で送信しない(通信の保護)
  • ブルートフォース攻撃にはログイン試行回数の制限
これらを的確に理解し、適切な対策が施されていれば、サーバのログインセキュリティを大きく強化できます。今回の問題では、それを正しく対応した「イ」の選択肢が正解です。
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