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情報処理安全確保支援士試験 2012年 春期 午前2 問18
シリアル回線で使用するものと同じデータリンクのコネクション確立やデータ転送を,LAN 上で実現するプロトコルはどれか。
ア:MPLS
イ:PPP
ウ:PPPoE(正解)
エ:PPTP
解説
シリアル回線で使用するものと同じデータリンクのコネクション確立やデータ転送を,LAN 上で実現するプロトコルはどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:LAN上でシリアル回線のPPPを利用可能にするプロトコルはPPPoEです。
- 根拠:PPPはシリアル回線のデータリンク層プロトコルで、PPPoEはこれをイーサネット上で動作させるための拡張です。
- 差がつくポイント:PPPとPPPoEの違いを理解し、LAN環境でのPPP利用方法を正確に把握することが重要です。
正解の理由
PPPoE(Point-to-Point Protocol over Ethernet)は、シリアル回線で使われるPPPの機能をイーサネット(LAN)上で実現するためのプロトコルです。PPPは主に電話回線などのシリアル通信でコネクション確立や認証、データ転送を行いますが、LAN環境では直接使えません。そこでPPPoEがPPPの機能をイーサネットフレームにカプセル化し、LAN上でPPPのコネクション確立やデータ転送を可能にします。
他の選択肢はそれぞれ異なる用途のプロトコルであり、PPPの機能をLAN上で実現するものではありません。
他の選択肢はそれぞれ異なる用途のプロトコルであり、PPPの機能をLAN上で実現するものではありません。
よくある誤解
PPPとPPPoEを同じものと考えたり、MPLSやPPTPがPPPの機能をLAN上で実現すると誤解しやすいです。
また、PPPはシリアル回線専用と誤認しがちですが、PPPoEでLAN上でも利用可能です。
また、PPPはシリアル回線専用と誤認しがちですが、PPPoEでLAN上でも利用可能です。
解法ステップ
- 問題文の「シリアル回線で使用するものと同じデータリンクのコネクション確立やデータ転送」をPPPと認識する。
- PPPはシリアル回線用のプロトコルであることを確認する。
- LAN上でPPPを使うにはPPPをイーサネットに対応させる必要があることを理解する。
- 選択肢の中でPPPをイーサネット上で動作させるプロトコルがPPPoEであることを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: MPLS
MPLSはパケット転送技術であり、データリンク層のコネクション確立やPPPの機能とは異なります。 - イ: PPP
PPPはシリアル回線用のプロトコルであり、LAN上で直接使うことはできません。 - ウ: PPPoE
PPPの機能をイーサネット上で実現するプロトコルであり、正解です。 - エ: PPTP
PPTPはVPNを実現するトンネリングプロトコルであり、PPPの機能をLAN上で実現するものではありません。
補足コラム
PPPoEは主にADSLやFTTHなどのブロードバンド接続で利用され、ユーザ認証やIPアドレスの割り当てにPPPの仕組みを活用しています。これにより、ISPはユーザごとに接続管理が可能となります。PPPの認証機能(PAPやCHAP)もPPPoEで利用されるため、セキュリティ面でも重要な役割を果たします。
FAQ
Q: PPPoEはどのOSI層で動作しますか?
A: PPPoEはデータリンク層(レイヤ2)で動作し、PPPの機能をイーサネットフレームにカプセル化します。
A: PPPoEはデータリンク層(レイヤ2)で動作し、PPPの機能をイーサネットフレームにカプセル化します。
Q: PPPoEとPPPoAの違いは何ですか?
A: PPPoEはイーサネット上でPPPを使う方式、PPPoAはATMネットワーク上でPPPを使う方式で、接続環境により使い分けられます。
A: PPPoEはイーサネット上でPPPを使う方式、PPPoAはATMネットワーク上でPPPを使う方式で、接続環境により使い分けられます。
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