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情報処理安全確保支援士試験 2012年 春期 午前2 問20
WebDAVの特徴はどれか。
ア:HTTP 上の SOAP によってソフトウェア同士が通信して, ネットワーク上に分散したアプリケーションを連携させることができる。
イ:HTTP を拡張したプロトコルを使って, サーバ上のファイルの参照や作成, 削除及びバージョン管理が行える。(正解)
ウ:Web アプリケーションから IMAP サーバにアクセスして,ブラウザから添付ファイルを含む電子メールの操作ができる。
エ:ブラウザで“ftp://” から始まる URL を指定して,ソフトウェアなどの大容量ファイルのダウンロードができる。
解説
WebDAVの特徴はどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:WebDAVはHTTPを拡張し、サーバ上のファイル操作やバージョン管理を可能にするプロトコルです。
- 根拠:HTTPの標準機能に加え、ファイルの作成・削除・移動やメタデータ管理を行う拡張仕様が定められています。
- 差がつくポイント:SOAP通信やIMAP、FTPとは異なり、WebDAVはWeb上でのファイル共有と管理に特化している点を押さえましょう。
正解の理由
選択肢イは「HTTPを拡張したプロトコルを使って、サーバ上のファイルの参照や作成、削除及びバージョン管理が行える」とあり、これはWebDAVの本質を正確に表しています。WebDAV(Web Distributed Authoring and Versioning)は、HTTPに対してファイルの編集や管理機能を追加したプロトコルで、Webサーバ上のファイルをリモートで操作可能にします。これにより、単なる閲覧だけでなく、ファイルのアップロードや編集、バージョン管理が実現します。
よくある誤解
WebDAVは単なるファイル転送プロトコルではなく、HTTPの拡張であるため、FTPやIMAPのようなファイル転送やメール操作とは異なります。SOAP通信もWebDAVの機能ではありません。
解法ステップ
- WebDAVの正式名称「Web Distributed Authoring and Versioning」を確認する。
- HTTPの拡張プロトコルであることを理解する。
- ファイルの参照・作成・削除・バージョン管理が可能な点を押さえる。
- 他の選択肢(SOAP通信、IMAP、FTP)との違いを明確にする。
- WebDAVの用途がWeb上のファイル共有・管理であることを基に正解を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: SOAPはWebサービスの通信プロトコルであり、WebDAVとは無関係です。SOAPはXMLベースのメッセージ交換に使われます。
- イ: 正解。HTTPを拡張し、ファイル操作やバージョン管理を可能にするWebDAVの特徴を正しく表しています。
- ウ: IMAPはメールサーバのプロトコルであり、WebDAVとは異なります。WebDAVはメール操作を目的としていません。
- エ: FTPはファイル転送プロトコルであり、URLスキーム「ftp://」はFTP専用です。WebDAVはHTTPベースであり、FTPとは別物です。
補足コラム
WebDAVはRFC 4918で標準化されており、MicrosoftのSharePointやAppleのiCloud Driveなど、多くのクラウドストレージサービスで採用されています。HTTPの拡張であるため、既存のHTTPインフラを活用しつつ、リモートファイル管理を実現できる点が大きな利点です。
FAQ
Q: WebDAVはどのような用途で使われますか?
A: WebDAVはWebサーバ上のファイルをリモートで編集・管理し、複数ユーザーでの共同作業やバージョン管理に利用されます。
A: WebDAVはWebサーバ上のファイルをリモートで編集・管理し、複数ユーザーでの共同作業やバージョン管理に利用されます。
Q: FTPとWebDAVの違いは何ですか?
A: FTPはファイル転送専用のプロトコルで、WebDAVはHTTPを拡張してファイルの編集や管理機能を持つプロトコルです。
A: FTPはファイル転送専用のプロトコルで、WebDAVはHTTPを拡張してファイルの編集や管理機能を持つプロトコルです。
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