情報処理安全確保支援士試験 2012年 春期 午前222


システム開発で行われる各テストについて,そのテスト要求事項が定義されるアクティビティとテストの組合せのうち、適切なものはどれか。
選択肢画像
(正解)

解説

システム開発におけるテスト要求事項の定義アクティビティとテストの組合せ【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:システム方式設計段階ではシステム結合テスト、ソフトウェア方式設計段階ではソフトウェア結合テスト、ソフトウェア詳細設計段階ではソフトウェアユニットテストが対応します。
  • 根拠:各設計工程の粒度に応じてテストの対象範囲が異なり、結合テストは複数モジュールの連携を、ユニットテストは単一モジュールの検証を目的とするためです。
  • 差がつくポイント:テスト工程と設計工程の対応関係を正確に理解し、結合テストとユニットテストの違いを明確に区別できることが重要です。

正解の理由

選択肢「ウ」は、システム方式設計に対応してシステム結合テスト、ソフトウェア方式設計に対応してソフトウェア結合テスト、ソフトウェア詳細設計に対応してソフトウェアユニットテストを配置しており、各設計段階の成果物に適したテスト要求事項が定義されています。
システム方式設計はシステム全体の構成を決めるため、複数のソフトウェアやハードウェアの連携を検証するシステム結合テストが適切です。
ソフトウェア方式設計はソフトウェアの構成要素間の連携を設計するため、ソフトウェア結合テストが対応します。
ソフトウェア詳細設計は個々のモジュールの詳細設計であり、単体テスト(ユニットテスト)が要求事項として定義されるべきです。

よくある誤解

単体テストと結合テストの違いを混同し、詳細設計段階で結合テストを行うと誤解しがちです。
また、運用テストを設計段階のテスト要求事項として誤って関連付けることも多いです。

解法ステップ

  1. 各設計工程の役割と成果物の範囲を確認する。
  2. テスト工程の種類(単体テスト、結合テスト、システムテスト、運用テスト)を整理する。
  3. 設計工程の粒度に応じて適切なテスト工程を対応付ける。
  4. 選択肢の表と照合し、正しい組合せを選ぶ。

選択肢別の誤答解説

  • ア:運用テストがシステム方式設計段階に対応しているが、運用テストは実際の運用環境での検証であり設計段階のテスト要求事項ではない。
  • イ:ソフトウェア詳細設計にソフトウェアユニットテストは正しいが、システム方式設計に運用テストが割り当てられているため不適切。
  • :各設計段階に適切なテスト要求事項が対応しており正解。
  • エ:ソフトウェア方式設計にユニットテストが割り当てられているが、ユニットテストは詳細設計段階のテスト要求事項であるため誤り。

補足コラム

テスト工程は一般的に「単体テスト(ユニットテスト)」「結合テスト」「システムテスト」「運用テスト(受入テスト)」の順に実施されます。
単体テストはモジュール単位の検証、結合テストは複数モジュールの連携検証、システムテストはシステム全体の機能検証、運用テストは実運用環境での検証を指します。
設計工程の粒度とテスト工程の粒度を対応させることが、テスト要求事項の定義において重要です。

FAQ

Q: 単体テストと結合テストの違いは何ですか?
A: 単体テストは個々のモジュールの機能を検証し、結合テストは複数のモジュールが連携して正しく動作するかを検証します。
Q: 運用テストはどの段階で行われますか?
A: 運用テストはシステムが実際の運用環境に導入された後に行われる受入テストの一種であり、設計段階のテスト要求事項には含まれません。

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