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情報処理安全確保支援士試験 2013年 秋期 午前2 問09
共通鍵暗号の鍵を見つけ出す、ブルートフォース攻撃に該当するものはどれか。
ア:1組の平文と暗号文が与えられたとき、全ての鍵候補を一つずつ試して鍵を見つけ出す。(正解)
イ:平文と暗号文と鍵の関係を代数式に表して数学的に鍵を見つけ出す。
ウ:平文の一部分の情報と暗号文の一部分の情報との間の統計的相関を手掛かりに鍵を見つけ出す。
エ:平文を一定量変化させたときの暗号文の変化から鍵を見つけ出す。
解説
共通鍵暗号の鍵を見つけ出す、ブルートフォース攻撃に該当するものはどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:ブルートフォース攻撃とは、全ての鍵候補を総当たりで試す方法であり、選択肢アが正解です。
- 根拠:ブルートフォース攻撃は鍵の全パターンを順に検証し、正しい鍵を見つける単純かつ確実な攻撃手法です。
- 差がつくポイント:他の選択肢は数学的解析や統計的手法、差分解析など異なる攻撃手法であり、ブルートフォースとは明確に区別されます。
正解の理由
選択肢アは「1組の平文と暗号文が与えられたとき、全ての鍵候補を一つずつ試して鍵を見つけ出す」と記述されており、これはブルートフォース攻撃の定義そのものです。ブルートフォース攻撃は鍵空間を総当たりで探索するため、鍵の長さや複雑さに依存して時間がかかりますが、理論上必ず鍵を見つけられます。したがって、アが正解です。
よくある誤解
ブルートフォース攻撃は単純な試行錯誤と誤解されがちですが、実際には膨大な計算量が必要であり、鍵の長さが長いほど現実的な攻撃は困難です。
解法ステップ
- 問題文の「ブルートフォース攻撃」の意味を確認する。
- ブルートフォース攻撃は「全ての鍵候補を試す」ことと理解する。
- 各選択肢の説明を読み、ブルートフォース攻撃に該当するものを探す。
- アは「全ての鍵候補を一つずつ試す」と明記されているため正解と判断。
- 他の選択肢は数学的解析や統計的手法であり、ブルートフォースではないと区別する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 正解。全鍵候補を試すブルートフォース攻撃の定義に合致。
- イ: 鍵と平文・暗号文の関係を代数式で解析する方法で、数学的攻撃に該当しブルートフォースではない。
- ウ: 統計的相関を利用する攻撃で、線形解析や統計的攻撃に分類され、ブルートフォースとは異なる。
- エ: 平文の変化に伴う暗号文の変化を分析する差分攻撃で、ブルートフォース攻撃とは別の手法。
補足コラム
ブルートフォース攻撃は最も原始的な攻撃手法ですが、鍵長が十分に長ければ現実的な時間内での成功は困難です。これに対抗するため、暗号設計では鍵長の拡大や計算量の増加が重要視されています。また、ブルートフォース以外にも差分攻撃や線形攻撃など、より効率的な解析手法が研究されています。
FAQ
Q: ブルートフォース攻撃はなぜ時間がかかるのですか?
A: 鍵の候補数が膨大であり、全てを順に試すため計算量が指数関数的に増加するからです。
A: 鍵の候補数が膨大であり、全てを順に試すため計算量が指数関数的に増加するからです。
Q: ブルートフォース攻撃はどんな場合に有効ですか?
A: 鍵長が短い場合や計算資源が非常に豊富な場合に有効ですが、通常は鍵長を長くして防御します。
A: 鍵長が短い場合や計算資源が非常に豊富な場合に有効ですが、通常は鍵長を長くして防御します。
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