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情報処理安全確保支援士試験 2013年 秋期 午前2 問22
安全性と信頼性について、次の方針でプログラム設計を行う場合、その方針を表す用語はどれか。“不特定多数の人が使用するプログラムには、自分だけが使用するプログラムに比べて、より多くのデータチェックの機能を組み込む。プログラムが処理できるデータの前提条件を文書に書いておくだけでなく、その前提条件を満たしていないデータが実際に入力されたときは、エラーメッセージを表示して再入力を促すようにプログラムを作る。”
ア:フールプルーフ(正解)
イ:フェールセーフ
ウ:フェールソフト
エ:フォールトトレラント
解説
安全性と信頼性についてのプログラム設計方針【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:不特定多数が使うプログラムには、誤入力を防ぐ「フールプルーフ」の設計が必要です。
- 根拠:フールプルーフはユーザーの誤操作を防止し、エラーメッセージで再入力を促す機能を含みます。
- 差がつくポイント:単に前提条件を文書化するだけでなく、実際に誤ったデータ入力を検知し対処する点が重要です。
正解の理由
選択肢アの「フールプルーフ」は、ユーザーの誤操作や誤入力を防ぐ設計思想を指します。問題文の「エラーメッセージを表示して再入力を促す」ことはまさにフールプルーフの特徴です。これにより、不適切なデータが処理されるのを未然に防ぎ、プログラムの安全性と信頼性を高めます。
よくある誤解
フェールセーフやフォールトトレラントは障害発生時の対応策であり、誤入力防止の設計方針とは異なります。誤操作防止に特化した用語はフールプルーフです。
解法ステップ
- 問題文の「不特定多数の人が使用」「多くのデータチェック」「エラーメッセージで再入力促す」を確認。
- それぞれの用語の意味を整理する。
- フールプルーフは誤操作防止、フェールセーフは安全停止、フェールソフトは部分機能維持、フォールトトレラントは障害耐性。
- 問題文の内容は誤入力防止に該当するため、フールプルーフを選択。
選択肢別の誤答解説
- ア: フールプルーフは誤操作防止の設計で正解。
- イ: フェールセーフは障害時に安全な状態に移行する設計で、誤入力防止とは異なる。
- ウ: フェールソフトは障害が起きても部分的に機能を維持する設計で、誤入力対策ではない。
- エ: フォールトトレラントは障害を許容し継続稼働する設計で、入力チェックとは無関係。
補足コラム
フールプルーフ設計は「愚か者でも間違えない」ことを目指し、ユーザーインターフェース設計や入力検証で多用されます。例えば、入力フォームで必須項目の未入力を防ぐ仕組みや、選択肢を限定するドロップダウンメニューもフールプルーフの一例です。
FAQ
Q: フールプルーフとフェールセーフの違いは何ですか?
A: フールプルーフは誤操作を防ぐ設計、フェールセーフは障害発生時に安全な状態に移行する設計です。
A: フールプルーフは誤操作を防ぐ設計、フェールセーフは障害発生時に安全な状態に移行する設計です。
Q: フォールトトレラントはどんな場面で使われますか?
A: システム障害が起きても継続稼働が求められるサーバーや航空機制御などで使われます。
A: システム障害が起きても継続稼働が求められるサーバーや航空機制御などで使われます。
関連キーワード: フールプルーフ, フェールセーフ, フォールトトレラント, フェールソフト, 入力チェック, プログラム設計, 安全性, 信頼性