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情報処理安全確保支援士試験 2013年 春期 午前2 問17
IEEE 802.11a や IEEE 802.11b で採用されているアクセス制御方式はどれか。
ア:CSMA/CA(正解)
イ:CSMA/CD
ウ:LAPB
エ:トークンパッシング方式
解説
IEEE 802.11a や IEEE 802.11b で採用されているアクセス制御方式はどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:IEEE 802.11a/bは無線LANであり、アクセス制御方式はCSMA/CAを採用しています。
- 根拠:無線環境では衝突検出が困難なため、衝突回避(CA)方式が適しているからです。
- 差がつくポイント:有線LANのCSMA/CDと無線LANのCSMA/CAの違いを理解し、トークンパッシングやLAPBとの区別が重要です。
正解の理由
IEEE 802.11aおよび802.11bは無線LAN規格であり、無線通信の特性上、送信中の衝突を検出することが難しいため、衝突を検出するCSMA/CDではなく、衝突を回避するCSMA/CAを採用しています。CSMA/CAは送信前にチャネルの状態を監視し、衝突の可能性を減らす方式であり、無線環境に最適です。
よくある誤解
CSMA/CDはイーサネットなど有線LANで使われるため、無線LANでも同じと思い込む誤解があります。無線では衝突検出が困難なため、CSMA/CAが正解です。
解法ステップ
- IEEE 802.11a/bが無線LAN規格であることを確認する。
- 無線通信の特性(衝突検出の困難さ)を理解する。
- CSMA/CDは有線LAN向けであることを思い出す。
- CSMA/CAが無線LANでの衝突回避方式であることを選択肢と照合する。
- LAPBやトークンパッシングは異なる通信制御方式であるため除外する。
選択肢別の誤答解説
- ア: CSMA/CA — 正解。無線LANでの衝突回避方式。
- イ: CSMA/CD — 有線LANでの衝突検出方式であり、無線LANには適さない。
- ウ: LAPB — データリンク層のプロトコルであり、アクセス制御方式ではない。
- エ: トークンパッシング方式 — トークンを順番に渡す方式で、無線LANの標準ではない。
補足コラム
CSMA/CAはCarrier Sense Multiple Access with Collision Avoidanceの略で、送信前にチャネルの空き状況を確認し、衝突を未然に防ぐ仕組みです。IEEE 802.11ではさらにRTS/CTS(Request to Send / Clear to Send)という制御フレームを用いて隠れ端末問題を軽減しています。
FAQ
Q: なぜ無線LANではCSMA/CDが使えないのですか?
A: 無線環境では送信中に他の端末の信号を検出しにくいため、衝突検出が困難であり、衝突回避方式が必要です。
A: 無線環境では送信中に他の端末の信号を検出しにくいため、衝突検出が困難であり、衝突回避方式が必要です。
Q: トークンパッシング方式はどのような場面で使われますか?
A: トークンパッシングはトークンリングネットワークなどで使われ、順番に通信権を渡す方式です。無線LANでは一般的ではありません。
A: トークンパッシングはトークンリングネットワークなどで使われ、順番に通信権を渡す方式です。無線LANでは一般的ではありません。
関連キーワード: CSMA/CA, 無線LAN, IEEE 802.11, アクセス制御方式, 衝突回避, RTS/CTS