情報処理安全確保支援士試験 2013年 春期 午前220


電子メールが配送される途中に経由した MTA の IP アドレスや時刻などの経由情報を MTA が付加するヘッダフィールドはどれか。
Accept
Received(正解)
Return-Path
Via

解説

電子メールの経由情報を示すヘッダフィールドはどれか【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:電子メールの配送経路情報は「Received」ヘッダに記録されます。
  • 根拠:MTA(メール転送エージェント)はメール配送時に経由したIPアドレスや時刻を「Received」ヘッダに追記する仕様です。
  • 差がつくポイント:他のヘッダは用途が異なり、配送経路の詳細な追跡には「Received」が唯一の正解です。

正解の理由

「Received」ヘッダは、メールが配送されるたびにMTAが自動的に付加する情報で、送信元MTAのIPアドレスや受信時刻など配送経路の詳細を示します。これにより、メールの配送経路を追跡・検証できるため、配送トラブルやスパム判定に重要な役割を果たします。

よくある誤解

「Via」ヘッダも経由情報を示すように見えますが、HTTPプロキシなどの経由情報に使われ、メールの配送経路には通常使われません。

解法ステップ

  1. 問題文の「MTAが付加する経由情報のヘッダ」を確認する。
  2. 各選択肢のヘッダの役割を思い出す。
  3. 「Accept」は受信側の受け入れ条件、「Return-Path」はエラーメールの返信先アドレス。
  4. 「Via」はHTTPプロキシの経由情報でメールには使わない。
  5. 「Received」がメール配送経路のIPアドレスや時刻を記録するヘッダであると判断する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: Accept
    受信側が受け入れるメディアタイプを示すヘッダで、配送経路情報とは無関係です。
  • イ: Received
    メール配送経路のIPアドレスや時刻をMTAが付加する正しいヘッダです。
  • ウ: Return-Path
    送信エラー時に返送されるメールの宛先を示すヘッダで、経由情報ではありません。
  • エ: Via
    HTTPプロキシなどの経由情報に使われるヘッダで、メール配送経路には通常使われません。

補足コラム

「Received」ヘッダはメールの信頼性検証やスパム対策において重要です。複数のMTAを経由するたびに追記されるため、ヘッダを逆順にたどることで送信元を特定できます。また、ヘッダの改ざんを防ぐためにDKIMやSPFといった認証技術も併用されます。

FAQ

Q: 「Received」ヘッダはどのタイミングで付加されますか?
A: メールがMTAを経由するたびに、そのMTAが配送情報を追記します。
Q: 「Return-Path」と「From」ヘッダの違いは何ですか?
A: 「Return-Path」はエラー通知の宛先、「From」は送信者のメールアドレスを示します。

関連キーワード: MTA, 電子メールヘッダ, Receivedヘッダ, メール配送経路, スパム対策
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