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情報処理安全確保支援士試験 2013年 春期 午前2 問22
既存システムを基に, 新システムのモデル化を行う場合のDFD 作成の手順として適切なものはどれか。
ア:現物理モデル → 現論理モデル → 新物理モデル → 新論理モデル
イ:現物理モデル → 現論理モデル → 新論理モデル → 新物理モデル(正解)
ウ:現論理モデル → 現物理モデル → 新物理モデル → 新論理モデル
エ:現論理モデル → 現物理モデル → 新論理モデル → 新物理モデル
解説
既存システムを基に新システムのモデル化を行う場合のDFD作成手順【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:DFD作成は「現物理モデル→現論理モデル→新論理モデル→新物理モデル」の順で行うのが適切です。
- 根拠:現物理モデルから現論理モデルを抽出し、業務の本質を理解した上で新システムの論理設計を行い、最後に物理設計へ落とし込むためです。
- 差がつくポイント:物理モデルと論理モデルの違いを正確に理解し、現状分析から新システム設計への流れを論理的に整理できるかが重要です。
正解の理由
選択肢イは、まず現行システムの物理的な構造(現物理モデル)を把握し、そこから業務の論理的な流れや機能(現論理モデル)を抽出します。次に、新システムで実現すべき業務要件を論理的に設計(新論理モデル)し、最後にそれを実際のシステム構成や技術仕様に落とし込む(新物理モデル)という順序で、段階的かつ体系的にモデル化を進めるため正しい手順です。
よくある誤解
物理モデルと論理モデルの順序を逆に考え、物理的な構造を後回しにしてしまうことがあります。これでは業務の本質を捉えにくく、設計の質が低下します。
解法ステップ
- 現行システムの物理的構成(ハードウェア、ネットワーク、データベース構造など)を把握する。
- 現物理モデルから業務の論理的な流れや機能を抽出し、現論理モデルを作成する。
- 新システムで必要な業務要件を基に、新論理モデルを設計する。
- 新論理モデルを具体的な技術や構成に落とし込み、新物理モデルを作成する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 現物理→現論理→新物理→新論理は、物理設計を先に行い論理設計を後にするため、設計の整合性が取れません。
- イ: 正解。現物理→現論理→新論理→新物理の順で段階的にモデル化を進める正しい手順です。
- ウ: 現論理→現物理→新物理→新論理は、現行システムの理解順序が逆で混乱を招きます。
- エ: 現論理→現物理→新論理→新物理も現行システムの把握順序が誤っており、適切ではありません。
補足コラム
DFD(Data Flow Diagram)はシステムのデータの流れを視覚的に表現する手法で、論理モデルと物理モデルの両方で用いられます。論理モデルは業務の本質や機能を抽象的に表現し、物理モデルは実際のシステム構成や技術的詳細を示します。モデル化の順序を守ることで、設計の品質と保守性が向上します。
FAQ
Q: なぜ現物理モデルから現論理モデルを作成するのですか?
A: 現物理モデルは現行システムの具体的な構成を示し、そこから業務の本質や機能を抽出して論理モデルを作成することで、現状の理解が深まるためです。
A: 現物理モデルは現行システムの具体的な構成を示し、そこから業務の本質や機能を抽出して論理モデルを作成することで、現状の理解が深まるためです。
Q: 新論理モデルと新物理モデルの違いは何ですか?
A: 新論理モデルは新システムの業務要件や機能を抽象的に表現し、新物理モデルはそれを実現するための具体的な技術構成やハードウェア構成を示します。
A: 新論理モデルは新システムの業務要件や機能を抽象的に表現し、新物理モデルはそれを実現するための具体的な技術構成やハードウェア構成を示します。
関連キーワード: DFD, モデル化手順, 論理モデル, 物理モデル, システム設計, 業務分析