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情報処理安全確保支援士試験 2013年 春期 午前2 問24
情報システムの設計のうち, フェールソフトの例はどれか。
ア:UPS を設置することによって,停電時に手順どおりにシステムを停止できるようにし,データを保全する。
イ:制御プログラムの障害時に,システムの暴走を避け、安全に運転を停止できるようにする。
ウ:ハードウェアの障害時に、パフォーマンスは低下するが,構成を縮小して運転を続けられるようにする。(正解)
エ:利用者の誤操作や誤入力を未然に防ぐことによって, システムの誤動作を防止できるようにする。
解説
情報システムの設計におけるフェールソフトの例はどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:フェールソフトとは障害発生時に機能を縮小しても継続運転を可能にする設計であり、選択肢ウが該当します。
- 根拠:フェールソフトはシステムの一部機能停止を許容しつつ、全体のサービス停止を回避することを目的としています。
- 差がつくポイント:フェールセーフとの違いを理解し、障害時の対応が「停止」か「継続」かで判断することが重要です。
正解の理由
選択肢ウは「ハードウェアの障害時にパフォーマンスは低下するが、構成を縮小して運転を続けられるようにする」とあり、これはまさにフェールソフトの定義に合致します。フェールソフトは障害が起きてもシステム全体を停止せず、機能を限定してでも動作を継続させる設計思想です。これによりサービスの完全停止を防ぎ、利用者への影響を最小限に抑えます。
よくある誤解
フェールソフトは「安全に停止する」設計ではなく、「機能を縮小して継続する」設計です。停止させるものはフェールセーフと呼ばれ、混同しやすい点に注意が必要です。
解法ステップ
- フェールソフトの定義を確認する(障害時に機能を縮小して継続運転)。
- 各選択肢の内容を「停止するか」「継続するか」で分類する。
- 停止を前提とするものはフェールセーフ、継続を前提とするものはフェールソフトと判断。
- 選択肢ウが継続運転を示しているため正解とする。
選択肢別の誤答解説
- ア:UPS設置は停電時に安全停止を可能にするため、フェールセーフの例でありフェールソフトではありません。
- イ:制御プログラムの障害時に安全停止する設計はフェールセーフに該当します。
- ウ:障害時に機能を縮小して運転継続するため、フェールソフトの典型例です。
- エ:誤操作防止は予防策であり、フェールソフトの障害時対応とは異なります。
補足コラム
フェールソフトとフェールセーフはシステムの信頼性設計で重要な概念です。フェールセーフは「安全に停止」することを重視し、フェールソフトは「機能を限定して継続」することを重視します。システムの用途や重要度に応じて使い分けられます。
FAQ
Q: フェールソフトとフェールセーフの違いは何ですか?
A: フェールソフトは障害時に機能を縮小して継続運転し、フェールセーフは安全に停止する設計です。
A: フェールソフトは障害時に機能を縮小して継続運転し、フェールセーフは安全に停止する設計です。
Q: UPSはフェールソフトの例ですか?
A: いいえ、UPSは停電時に安全停止を可能にするため、フェールセーフの例です。
A: いいえ、UPSは停電時に安全停止を可能にするため、フェールセーフの例です。
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