情報処理安全確保支援士試験 2014年 秋期 午前223


コンテンツの不正な複製を防止する方式の一つであるDTCP-IPの説明として、適切なものはどれか。
BSデジタル放送や地上デジタル放送に採用され,コピーワンスの番組を録画するときに使われる方式
DLNAとともに用いられ,接続する機器間で相互認証し,コンテンツ保護が行えると認識して初めて録画再生を可能にする方式(正解)
DVDに採用され,映像コンテンツを暗号化して,複製できないエリアにその暗号化鍵を記録する方式
HDMI端子が搭載されたディジタルAV機器に採用され,HDMI端子から表示機器にディジタル信号を送るときに受信する経路を暗号化する方式

解説

コンテンツの不正な複製を防止する方式の一つであるDTCP-IPの説明【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:DTCP-IPはDLNAと連携し、機器間の相互認証を行いコンテンツ保護を実現する方式です。
  • 根拠:DTCP-IPはIPネットワーク上でのデジタルコンテンツの不正コピー防止を目的とし、認証済み機器間でのみ録画・再生を許可します。
  • 差がつくポイント:DTCP-IPはネットワーク経由のコンテンツ保護技術であり、放送波や物理メディアのコピー制御方式とは異なる点を理解しましょう。

正解の理由

選択肢イは、DTCP-IPがDLNAとともに用いられ、接続する機器間で相互認証を行い、認証された機器のみが録画や再生を可能にする方式であることを正確に説明しています。DTCP-IPはIPネットワーク上でのコンテンツ保護技術であり、ネットワーク機器間の信頼性を確保するための認証機構が特徴です。

よくある誤解

DTCP-IPは放送波のコピー制御や物理メディアの暗号化方式と混同されやすいですが、ネットワーク経由のデジタルコンテンツ保護技術である点が異なります。

解法ステップ

  1. DTCP-IPの目的が「ネットワーク上のコンテンツ保護」であることを確認する。
  2. 選択肢の説明が「ネットワーク機器間の認証とコンテンツ保護」に合致しているかを判断する。
  3. 放送波や物理メディアに関する説明はDTCP-IPの特徴と異なるため除外する。
  4. DLNAとの連携や相互認証の記述がある選択肢を選ぶ。

選択肢別の誤答解説

  • ア: BSデジタル放送や地上デジタル放送のコピー制御はコピーワンス方式であり、DTCP-IPの説明としては誤りです。
  • イ: DLNAと連携し、機器間の相互認証を行うネットワーク上のコンテンツ保護方式であり正解です。
  • ウ: DVDの暗号化方式はCSSなどであり、DTCP-IPとは異なります。
  • エ: HDMI端子の暗号化はHDCP方式であり、DTCP-IPとは別の技術です。

補足コラム

DTCP-IP(Digital Transmission Content Protection over Internet Protocol)は、家庭内ネットワークやIPネットワーク上での映像や音声コンテンツの不正コピーを防止する技術です。DLNA(Digital Living Network Alliance)と組み合わせて使われ、対応機器間での安全なコンテンツ共有を実現します。これにより、録画した番組のネットワーク経由での再生や転送が制限され、不正利用を防止します。

FAQ

Q: DTCP-IPはどのような機器で使われますか?
A: 主に家庭内のネットワーク対応テレビやレコーダー、メディアプレーヤーなどで使われ、ネットワーク経由のコンテンツ保護を行います。
Q: DTCP-IPとHDCPの違いは何ですか?
A: DTCP-IPはIPネットワーク上のコンテンツ保護技術で、HDCPはHDMIなどの物理的な映像伝送経路の暗号化技術です。

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