情報処理安全確保支援士試験 2014年 春期 午前208


ICMP Flood 攻撃に該当するものはどれか。
HTTP GETコマンドを繰返し送ることによって、攻撃対象のサーバにコンテンツ送信の負荷を掛ける。
pingコマンドを用いて大量の要求パケットを発信することによって、攻撃対象のサーバに至るまでの回線を過負荷にしてアクセスを妨害する。(正解)
コネクション開始要求に当たるSYNパケットを大量に送ることによって、攻撃対象のサーバに接続要求ごとに応答を返すための過大な負荷を掛ける。
大量のTCPコネクションを確立することによって、攻撃対象のサーバに接続を維持させ続けてリソースを枯渇させる。

解説

ICMP Flood 攻撃に該当するものはどれか【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:ICMP Flood攻撃はpingコマンドなどで大量のICMPパケットを送り、回線を過負荷にして妨害する攻撃です。
  • 根拠:ICMPはネットワークの疎通確認に使われるプロトコルで、これを大量に送ることで帯域や処理能力を圧迫します。
  • 差がつくポイント:攻撃の種類ごとに使うプロトコルや手法が異なるため、ICMP FloodはICMPパケットの大量送信に限定される点を押さえましょう。

正解の理由

選択肢イは「pingコマンドを用いて大量の要求パケットを発信し、回線を過負荷にしてアクセスを妨害する」とあります。pingはICMPエコー要求を送るコマンドであり、これを大量に送る攻撃がICMP Floodです。したがって、ICMP Flood攻撃の定義に完全に合致しています。

よくある誤解

ICMP Flood攻撃は単なる大量通信ではなく、ICMPプロトコルを使う点が重要です。HTTPやTCPの攻撃と混同しやすいので注意しましょう。

解法ステップ

  1. 問題文の「ICMP Flood攻撃」の意味を確認する。
  2. ICMPが何のプロトコルかを理解する(ネットワークの疎通確認用)。
  3. 各選択肢の攻撃手法と使うプロトコルを照合する。
  4. ICMPパケットを大量送信する選択肢を特定する。
  5. それが選択肢イであることを確認し、正解とする。

選択肢別の誤答解説

  • ア: HTTP GETを繰り返す攻撃はHTTP Floodであり、ICMPとは無関係です。
  • : ICMPエコー要求を大量に送る攻撃で、ICMP Floodの定義に合致します。
  • ウ: SYNパケットを大量送信する攻撃はSYN Floodで、TCP接続の初期段階を狙います。
  • エ: 大量のTCPコネクションを維持する攻撃はリソース枯渇を狙うもので、TCPベースの攻撃です。

補足コラム

ICMP FloodはDDoS攻撃の一種で、ネットワーク帯域やサーバの処理能力を狙います。対策としてはファイアウォールでICMPパケットの制限や、レート制限を設けることが有効です。また、ICMPはネットワーク管理に不可欠なため、完全遮断は推奨されません。

FAQ

Q: ICMP Flood攻撃はどのように検知できますか?
A: ネットワーク監視ツールでICMPパケットの異常な増加を検知し、異常トラフィックとして警告します。
Q: ICMP FloodとPing of Deathは同じ攻撃ですか?
A: いいえ。Ping of Deathは異常に大きなICMPパケットを送る攻撃で、ICMP Floodは大量の正常なICMPパケットを送る攻撃です。

関連キーワード: ICMP Flood, DDoS攻撃, pingコマンド, SYN Flood, HTTP Flood, ネットワーク攻撃, 帯域過負荷, DoS攻撃対策
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