情報処理安全確保支援士試験 2014年 春期 午前210


Webサーバが HTTPS 通信の応答で cookie に Secure 属性を設定したときのブラウザの処理はどれか。
ブラウザは、cookie の “Secure=” に続いて指定された時間を参照し、指定された時間を過ぎている場合にその cookie を削除する。
ブラウザは、cookie の “Secure= ” に続いて指定されたホスト名を参照し、指定されたホストにその cookie を送信する。
ブラウザは、cookie の “Secure” を参照し、HTTPS 通信時だけその cookie を送信する。(正解)
ブラウザは、cookie の “Secure” を参照し、ブラウザの終了時にその cookie を削除する。

解説

Webサーバが HTTPS 通信の応答で cookie に Secure 属性を設定したときのブラウザの処理【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:Secure 属性が付いた cookie は HTTPS 通信時のみブラウザから送信される仕様です。
  • 根拠:Secure 属性は cookie の送信を安全な通信路(HTTPS)に限定し、盗聴や改ざんを防止します。
  • 差がつくポイント:Secure 属性の役割を「送信制限」と正確に理解し、時間やホスト名とは無関係である点を押さえること。

正解の理由

Secure 属性は cookie の送信条件を制御するための属性であり、「HTTPS 通信時のみ cookie を送信する」ことをブラウザに指示します。これにより、HTTP(非暗号化通信)では cookie が送信されず、セキュリティリスクを低減します。選択肢ウはこの仕様を正確に表現しているため正解です。

よくある誤解

Secure 属性は有効期限やホスト名の制御に関係しません。これらは別の属性(Expires、Domain)で管理されます。

解法ステップ

  1. cookie の属性に関する基本知識を確認する。
  2. Secure 属性の意味を「HTTPS 通信時のみ送信」と理解する。
  3. 選択肢の内容を属性の役割と照らし合わせる。
  4. 時間やホスト名に関する説明がある選択肢は誤りと判断する。
  5. HTTPS 通信時の送信制限を正しく述べている選択肢を選ぶ。

選択肢別の誤答解説

  • ア: Secure 属性は時間管理をしません。時間管理は Expires や Max-Age 属性の役割です。
  • イ: ホスト名の制御は Domain 属性が担当し、Secure 属性とは無関係です。
  • ウ: Secure 属性は HTTPS 通信時のみ cookie を送信することを指示し、正しい説明です。
  • エ: ブラウザ終了時の cookie 削除は Session 属性(セッション cookie)に関係し、Secure 属性の機能ではありません。

補足コラム

Secure 属性は cookie のセキュリティ強化に重要な役割を果たします。HTTP 通信では cookie が平文で送信されるため、盗聴や改ざんのリスクがあります。Secure 属性を付与することで、cookie は暗号化された HTTPS 通信時のみ送信され、セキュリティが向上します。さらに、HttpOnly 属性と組み合わせることで、JavaScript からのアクセスも制限でき、クロスサイトスクリプティング(XSS)攻撃対策にもなります。

FAQ

Q: Secure 属性が付いた cookie は HTTP 通信で送信されますか?
A: いいえ、Secure 属性が付いた cookie は HTTPS 通信時のみ送信され、HTTP 通信では送信されません。
Q: cookie の有効期限はどの属性で管理されますか?
A: 有効期限は Expires または Max-Age 属性で管理され、Secure 属性とは別の役割です。

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