情報処理安全確保支援士試験 2014年 春期 午前223


SOA (Service Oriented Architecture) の説明はどれか。
Webサービスを利用するためのインタフェースやプロトコルを規定したものである。
XMLを利用して、インターネット上に存在する Webサービスを検索できる仕組みである。
業務機能を提供するサービスを組み合わせることによって、システムを構築する考え方である。
サービス提供者と委託者との間でサービスの内容、範囲及び品質に対する要求水準を明確にして、あらかじめ合意を得ておくことである。(正解)

解説

SOA (Service Oriented Architecture) の説明はどれか【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:SOAはサービス提供者と利用者間でサービス内容や品質を合意し、明確にする枠組みです。
  • 根拠:SOAはサービスの契約(SLA)を重視し、相互運用性と柔軟性を確保する設計思想だからです。
  • 差がつくポイント:単なる技術仕様や検索機能ではなく、サービスの合意と管理に焦点がある点を理解しましょう。

正解の理由

選択肢エは、SOAの本質である「サービスの内容、範囲、品質に関する要求水準を明確にし、合意を得る」ことを正確に表しています。SOAは単なる技術的な枠組みではなく、サービス提供者と利用者の間で契約(SLA: Service Level Agreement)を結び、サービスの品質や範囲を保証することが重要です。これにより、異なるシステム間での連携や再利用が円滑に行われます。

よくある誤解

SOAを単にWebサービスの技術仕様や検索機能と混同しがちですが、SOAはサービスの契約と管理に重点を置く概念です。技術的なプロトコルやXML検索はSOAの一部ではありますが、全体像ではありません。

解法ステップ

  1. SOAの定義を確認し、「サービスの合意と管理」がキーワードであることを理解する。
  2. 各選択肢の内容を技術的側面か契約的側面かで分類する。
  3. 技術仕様や検索機能はSOAの一部ではあるが、全体の説明として不十分と判断する。
  4. サービスの内容や品質に関する合意を示す選択肢を正解とする。

選択肢別の誤答解説

  • ア: Webサービスのインタフェースやプロトコルの規定はWS-*やSOAPの説明であり、SOA全体の説明ではありません。
  • イ: XMLを利用したWebサービスの検索はUDDIの機能であり、SOAの説明とは異なります。
  • ウ: 業務機能をサービスとして組み合わせる考え方はSOAの一部ですが、サービスの合意や品質管理の説明が欠けています。
  • エ: サービス提供者と利用者間でサービス内容や品質に関する合意を明確にする点がSOAの本質を正しく表しています。

補足コラム

SOAは単なる技術的な枠組みではなく、ビジネスとITの橋渡しをするアーキテクチャです。サービスレベルアグリーメント(SLA)を通じて、サービスの品質や可用性を保証し、異なるシステムや組織間での連携を促進します。近年ではマイクロサービスアーキテクチャがSOAの進化形として注目されています。

FAQ

Q: SOAとWebサービスは同じですか?
A: いいえ。WebサービスはSOAを実現するための技術の一つですが、SOAはサービスの設計思想や契約管理を含む広い概念です。
Q: SLAとは何ですか?
A: SLA(Service Level Agreement)はサービス提供者と利用者間で合意するサービスの品質や範囲に関する契約です。SOAでは重要な要素です。

関連キーワード: SOA, サービスレベルアグリーメント, Webサービス, UDDI, SOAP, マイクロサービス
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