情報処理安全確保支援士試験 2014年 春期 午前224


システムの改善に向けて提出された4案について、評価項目を設定して採点した結果を、採点結果表に示す。効果及びリスクについては5段階評価とし、それぞれの評価項目の重要度に応じて、重み付け表に示すとおりの重み付けを行った上で次の式で総合評価点を算出したとき、総合評価点が最も高い改善案はどれか。    〔総合評価点の算出式〕   総合評価点 = 効果の総評価点 - リスクの総評価点
問題画像
案1
案2
案3(正解)
案4

解説

システム改善案の総合評価点算出問題【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:総合評価点は「効果の重み付き合計点」から「リスクの重み付き合計点」を引いた値で算出し、最も高い案が正解です。
  • 根拠:各評価項目の点数に重みを掛けて合計し、効果とリスクを差し引くことで総合的な評価が可能となります。
  • 差がつくポイント:重み付けの重要度を正確に反映し、効果とリスクを正しく区別して計算することが合否を分けます。

正解の理由

案3が最も高い総合評価点を持つ理由は、効果の評価が高く、特に「セキュリティ強化」(5点×重み4)で優れていることに加え、リスクの合計が比較的低いためです。
具体的には、効果の重み付き合計点が高く、リスクの重み付き合計点が他案より低いため、差し引きした総合評価点が最大となります。

よくある誤解

効果とリスクの点数を単純に足し合わせるだけで判断する誤りがあります。リスクはマイナス評価として差し引く必要がある点を忘れがちです。

解法ステップ

  1. 各案の「効果」評価項目ごとに点数×重みを計算する。
  2. 効果の重み付き点数を合計する。
  3. 各案の「リスク」評価項目ごとに点数×重みを計算する。
  4. リスクの重み付き点数を合計する。
  5. 総合評価点を「効果の合計点 − リスクの合計点」で算出する。
  6. 4案の総合評価点を比較し、最も高い案を選ぶ。

選択肢別の誤答解説

  • ア(案1):効果は高いがリスクのスケジュールリスクと技術リスクが高く、総合評価点は低め。
  • イ(案2):効果は案3に次ぐが、リスクのスケジュールリスクが高く、総合評価点で案3に及ばない。
  • ウ(案3):効果の評価が最も高く、リスクも比較的低いため総合評価点が最大となり正解。
  • エ(案4):効果の一部は高いが、スケジュールリスクが非常に高く、総合評価点は低い。

補足コラム

重み付け評価は意思決定において重要な手法で、単純な点数比較ではなく、各評価項目の重要度を反映させることでより合理的な判断が可能です。
また、リスクをマイナス評価として扱うことで、リスク管理の観点も評価に組み込めます。

FAQ

Q: なぜリスクは点数を引くのですか?
A: リスクは問題や損失の可能性を示すため、評価点から差し引くことでリスクの影響を減点として反映します。
Q: 重み付けがない場合はどう判断すればよいですか?
A: 重み付けがない場合は単純に点数の合計で比較しますが、重要度を考慮できないため判断精度は下がります。

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