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情報処理安全確保支援士試験 2015年 秋期 午前2 問22
ソフトウェア開発・保守の工程において,リポジトリを構築する理由として,最も適切なものはどれか。
ア:各工程で検出した不良を管理することが可能になり,ソフトウェアの品質分析が容易になる。
イ:各工程での作業手順を定義することが容易になり,開発・保守時の作業ミスを防止することができる。
ウ:各工程での作業予定と実績を関連付けて管理することが可能になり,作業の進捗管理が容易になる。
エ:各工程での成果物を一元管理することによって,開発・保守作業の効率が良くなり、用語の統一もできる。(正解)
解説
ソフトウェア開発・保守におけるリポジトリ構築の理由【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:リポジトリは各工程の成果物を一元管理し、作業効率と用語統一を実現します。
- 根拠:成果物の集中管理により情報共有が円滑になり、重複作業や混乱を防止できるためです。
- 差がつくポイント:リポジトリは不良管理や作業手順管理ではなく、成果物の管理に特化している点を理解しましょう。
正解の理由
リポジトリはソフトウェア開発・保守の各工程で作成される成果物(設計書、ソースコード、テスト結果など)を一元的に管理するための仕組みです。これにより、関係者間で最新の情報を共有でき、作業の重複や混乱を防ぎ、効率的な開発・保守が可能になります。また、用語やドキュメントの統一も促進され、品質向上に寄与します。したがって、選択肢エの「各工程での成果物を一元管理し、効率化と用語統一を図る」が最も適切です。
よくある誤解
リポジトリは不良管理や作業手順の定義を主目的とするものではありません。これらは別の管理ツールやプロセスで対応します。
解法ステップ
- 問題文の「リポジトリを構築する理由」に注目する。
- リポジトリの基本的な役割を思い出す(成果物の一元管理)。
- 各選択肢の内容がリポジトリの役割に合致しているかを検証する。
- 成果物の管理に関する選択肢を正解候補とする。
- 不良管理や作業手順管理はリポジトリの主目的ではないため除外する。
- 最終的に「成果物の一元管理と効率化・用語統一」を示す選択肢エを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 不良管理は品質管理ツールやバグトラッキングシステムの役割であり、リポジトリの主目的ではありません。
- イ: 作業手順の定義はプロセス管理やマニュアル整備の範囲で、リポジトリの機能とは異なります。
- ウ: 作業予定と実績の管理はプロジェクト管理ツールの役割であり、リポジトリの直接的な目的ではありません。
- エ: 各工程の成果物を一元管理し、効率化と用語統一を実現するため、リポジトリ構築の最も適切な理由です。
補足コラム
リポジトリはバージョン管理システム(GitやSVNなど)を用いて構築されることが多く、ソースコードの変更履歴管理も兼ねます。これにより、過去の状態への復元や変更差分の把握が容易になり、開発の透明性と信頼性が向上します。
FAQ
Q: リポジトリとバグトラッキングシステムは同じものですか?
A: いいえ。リポジトリは成果物の管理を行い、バグトラッキングシステムは不具合の管理に特化しています。
A: いいえ。リポジトリは成果物の管理を行い、バグトラッキングシステムは不具合の管理に特化しています。
Q: リポジトリはどのような成果物を管理しますか?
A: ソースコード、設計書、テスト仕様書、マニュアルなど、開発・保守に関わるあらゆる成果物を管理します。
A: ソースコード、設計書、テスト仕様書、マニュアルなど、開発・保守に関わるあらゆる成果物を管理します。
関連キーワード: リポジトリ, 成果物管理, ソフトウェア開発, バージョン管理, 作業効率