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情報処理安全確保支援士試験 2015年 春期 午前2 問13
迷惑メールの検知手法であるベイジアンフィルタリングの説明はどれか。
ア:信頼できるメール送信元を許可リストに登録しておき、許可リストにないメール送信元からの電子メールは迷惑メールと判定する。
イ:電子メールが正規のメールサーバから送信されていることを検証し、迷惑メールであるかどうかを判定する。
ウ:電子メールの第三者中継を許可しているメールサーバを登録したデータベースに掲載されている情報を基に,迷惑メールであるかどうかを判定する。
エ:利用者が振り分けた迷惑メールから特徴を学習し,迷惑メールであるかどうかを統計的に解析して判定する。(正解)
解説
迷惑メールの検知手法であるベイジアンフィルタリングの説明はどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:ベイジアンフィルタリングは利用者が振り分けた迷惑メールの特徴を学習し、統計的に判定する手法です。
- 根拠:ベイズの定理を用いてメールの単語や特徴の出現確率を計算し、迷惑メールかどうかを判断します。
- 差がつくポイント:単純な許可リストや送信元検証ではなく、メール内容の統計的解析に基づく点が特徴です。
正解の理由
選択肢エは「利用者が振り分けた迷惑メールから特徴を学習し、迷惑メールかどうかを統計的に解析して判定する」とあり、これはベイジアンフィルタリングの本質を正確に表しています。ベイズの定理を活用し、メール本文の単語の出現頻度から迷惑メールの確率を計算して判定するため、利用者のフィードバックを反映して精度が向上します。
よくある誤解
ベイジアンフィルタリングは単に送信元の信頼性やメールサーバの情報を使う方法ではありません。内容の統計的解析に基づく学習型の手法です。
解法ステップ
- 問題文の「ベイジアンフィルタリング」のキーワードに注目する。
- ベイズの定理を用いた統計的解析を行う手法かどうかを確認する。
- 各選択肢の説明が内容解析か送信元検証かを区別する。
- 統計的に解析し学習する説明がある選択肢を選ぶ。
- 選択肢エが該当するため正解と判断する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 許可リスト(ホワイトリスト)方式であり、ベイジアンフィルタリングとは異なります。
- イ: メールサーバの正当性検証であり、SPFやDKIMなどの技術に近い説明です。
- ウ: 第三者中継サーバの情報を使う方法で、ブラックリスト的な手法でありベイジアンフィルタリングではありません。
- エ: 利用者の振り分け結果を学習し、統計的に解析して判定するベイジアンフィルタリングの正しい説明です。
補足コラム
ベイジアンフィルタリングは、メール本文の単語やフレーズの出現頻度を基に迷惑メールの確率を計算します。利用者が迷惑メールと判定したメールを学習データとして活用し、時間とともに判定精度が向上する特徴があります。近年は機械学習の発展により、より高度なフィルタリング技術も登場していますが、ベイジアンフィルタは基本的かつ効果的な手法として広く使われています。
FAQ
Q: ベイジアンフィルタリングはどのように学習するのですか?
A: 利用者が迷惑メールと判定したメールの特徴(単語の出現頻度など)を蓄積し、確率計算に反映させて判定モデルを更新します。
A: 利用者が迷惑メールと判定したメールの特徴(単語の出現頻度など)を蓄積し、確率計算に反映させて判定モデルを更新します。
Q: ベイジアンフィルタリングは送信元情報を使いますか?
A: 基本的にはメール本文の内容を解析しますが、送信元情報は別の技術(SPFやDKIM)で検証されます。
A: 基本的にはメール本文の内容を解析しますが、送信元情報は別の技術(SPFやDKIM)で検証されます。
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