情報処理安全確保支援士試験 2016年 春期 午前219


IPv4ネットワークでIPアドレスを割り当てる際に,DHCPクライアントとDHCPサーバ間でやり取りされるメッセージの順序として,適切なものはどれか。
DHCPDISCOVER, DHCPACK, DHCPREQUEST, DHCPOFFER
DHCPDISCOVER, DHCPOFFER, DHCPREQUEST, DHCPACK(正解)
DHCPREQUEST, DHCPACK, DHCPDISCOVER, DHCPOFFER
DHCPREQUEST, DHCPDISCOVER, DHCPOFFER, DHCPACK

解説

IPv4ネットワークにおけるDHCPメッセージの順序【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:DHCPのメッセージ交換は「DHCPDISCOVER → DHCPOFFER → DHCPREQUEST → DHCPACK」の順序で行われます。
  • 根拠:クライアントがIPアドレスを要求し、サーバが提案し、クライアントが選択を通知し、サーバが承認する流れだからです。
  • 差がつくポイント:各メッセージの役割と順序を正確に理解し、混同しないことが重要です。

正解の理由

DHCPは動的にIPアドレスを割り当てるプロトコルで、クライアントとサーバ間で4つの主要メッセージを交換します。
  1. DHCPDISCOVER:クライアントがネットワーク上のDHCPサーバを探すためにブロードキャスト送信。
  2. DHCPOFFER:サーバが利用可能なIPアドレスを提案。
  3. DHCPREQUEST:クライアントが提案されたIPアドレスを選択し、要求を送信。
  4. DHCPACK:サーバがIPアドレス割り当てを承認し、設定情報を送信。
    この流れが正しいため、選択肢イが正解です。

よくある誤解

DHCPREQUESTが最初に送られると思い込む誤解や、DHCPOFFERとDHCPACKの順序を逆に覚えることが多いです。

解法ステップ

  1. DHCPの役割とメッセージの意味を確認する。
  2. クライアントが最初に送るメッセージは何かを考える。
  3. サーバからの応答メッセージの役割を理解する。
  4. クライアントの選択通知とサーバの承認の順序を整理する。
  5. 選択肢の順序と照らし合わせて正しい流れを選ぶ。

選択肢別の誤答解説

  • ア: DHCPACKがDHCPOFFERより先に来ており、サーバの提案前に承認があるのは誤りです。
  • : 正解。正しい順序でメッセージが並んでいます。
  • ウ: DHCPREQUESTが最初に来ており、クライアントがサーバを探す前に要求しているため誤りです。
  • エ: DHCPREQUESTがDISCOVERより先にあり、順序が逆転しているため誤りです。

補足コラム

DHCPはIPv4ネットワークでIPアドレスを自動割り当てするための標準プロトコルです。
この4段階のメッセージ交換は「DORAプロセス」とも呼ばれ、ネットワーク管理の基本知識として重要です。

FAQ

Q: DHCPDISCOVERはどのように送信されますか?
A: ブロードキャストで送信され、ネットワーク上のDHCPサーバ全てに届きます。
Q: DHCPACKが届かない場合はどうなりますか?
A: クライアントはIPアドレスの割り当てが完了しないため、再度DISCOVERからやり直します。

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