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情報処理安全確保支援士試験 2017年秋期午前2 問22

JIS X 25010:2013 (システム及びソフトウェア製品の品質要求及び評価(SQuaRE)-システム及びソフトウェア品質モデル) におけるシステムの利用時の品質特性に “満足性” がある。 “満足性” の品質副特性の一つである “実用性” の説明はどれか。

ア：個人的なニーズを満たすことから利用者が感じる喜びの度合い

イ：利用者がシステム又はソフトウェアを利用するときの快適さに満足する度合い

ウ：利用者又は他の利害関係者がもつ, 製品又はシステムが意図したとおりに動作するという確信の度合い

エ：利用の結果及び利用の影響を含め、利用者が把握した目標の達成状況によって得られる利用者の満足の度合い（正解）

解説

JIS X 25010:2013 における“実用性”の説明【午前2 解説】

要点まとめ

結論：実用性は「利用者が目標達成状況を把握し得られる満足度」を指します。
根拠：JIS X 25010:2013の品質モデルで、満足性の副特性として利用結果の評価が含まれるためです。
差がつくポイント：単なる感情的な快適さや喜びではなく、利用の結果に基づく満足度である点を理解しましょう。

正解の理由

選択肢エは「利用の結果及び利用の影響を含め、利用者が把握した目標の達成状況によって得られる利用者の満足の度合い」とあり、実用性の本質を正確に表現しています。実用性は単なる操作感や感情的な満足ではなく、システム利用の成果や効果に対する評価を含むため、利用者が目標を達成できたかどうかが重要です。

よくある誤解

実用性を「使いやすさ」や「快適さ」と混同しがちですが、これらは「使いやすさ」や「快適性」といった別の品質副特性に該当します。

解法ステップ

問題文の「満足性」の品質副特性に注目する。
「実用性」がどのような意味かをJIS X 25010の定義から確認する。
選択肢の中で「利用結果や目標達成に関する満足度」を示すものを探す。
感情的な快適さや喜びではなく、利用の成果に基づく満足度を選ぶ。
選択肢エが最も適切であると判断する。

選択肢別の誤答解説

ア: 個人的なニーズを満たす喜びは「快適性」や「感情的満足」に近く、実用性の定義とは異なります。
イ: 利用時の快適さに満足する度合いは「使いやすさ」や「快適性」に該当し、実用性ではありません。
ウ: 製品が意図通りに動作する確信は「信頼性」に関する説明であり、実用性とは異なります。
エ: 利用結果や目標達成状況に基づく満足度を示し、実用性の正しい説明です。

補足コラム

JIS X 25010:2013はソフトウェア品質を体系的に評価するための国際標準規格で、品質特性は「機能適合性」「性能効率」「互換性」「使いやすさ」「信頼性」「セキュリティ」「保守性」「移植性」「満足性」に分類されます。満足性は利用者の主観的評価を含み、その副特性の一つである実用性は利用の成果に対する満足度を示します。

FAQ

Q: 実用性と使いやすさはどう違いますか？
A: 実用性は利用結果の満足度、使いやすさは操作のしやすさや快適さを指します。

Q: 実用性はどのように評価されますか？
A: 利用者が目標を達成できたか、利用の結果に満足しているかを調査やアンケートで評価します。

関連キーワード: JIS X 25010, ソフトウェア品質モデル, 満足性, 実用性, 品質副特性

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