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情報処理安全確保支援士試験 2017年 春期 午前2 問19
PCやスイッチングハブがもつイーサネットインタフェース(物理ポート)の,AutomaticMDI/MDI-Xの機能はどれか。
ア:コネクタの送信端子と受信端子が正しい組合せとなるように,自動で判別して切り替える機能(正解)
イ:接続した機器のアドレスを学習し,イーサネットフレームを該当するインタフェースにだけ転送する機能
ウ:通信経路のループを自動的に検出する機能
エ:通信速度や,全二重と半二重のデータ通信モードを自動的に設定する機能
解説
PCやスイッチングハブがもつイーサネットインタフェース(物理ポート)のAutomaticMDI/MDI-Xの機能はどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:Automatic MDI/MDI-Xは送信端子と受信端子の組み合わせを自動判別し切り替える機能です。
- 根拠:イーサネットケーブルの種類(ストレートケーブルとクロスケーブル)に依存せず接続できるようにするための技術です。
- 差がつくポイント:他の選択肢はMACアドレス学習やループ検出、通信速度設定など別の機能であり、MDI/MDI-Xとは異なる点を理解しましょう。
正解の理由
Automatic MDI/MDI-Xは、イーサネットの物理層で送信(TX)と受信(RX)の信号線の役割を自動的に判別し、正しいピン配置に切り替える機能です。これにより、ストレートケーブルでもクロスケーブルでも接続が可能となり、配線の手間やミスを減らせます。したがって、選択肢アの「コネクタの送信端子と受信端子が正しい組合せとなるように、自動で判別して切り替える機能」が正解です。
よくある誤解
Automatic MDI/MDI-Xは通信速度や全二重/半二重の設定を自動で行う機能ではありません。また、MACアドレス学習やループ検出とは全く異なる役割を持つため混同しないよう注意が必要です。
解法ステップ
- 問題文の「Automatic MDI/MDI-X」のキーワードに注目する。
- MDI/MDI-Xはイーサネットの物理ポートのピン配置に関する用語であることを思い出す。
- 送信端子と受信端子の役割を自動判別し切り替える機能であることを確認する。
- 選択肢の内容と照らし合わせ、該当するものを選ぶ。
- 他の選択肢はMACアドレス学習やループ検出、通信速度設定など別機能であることを理解し除外する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 正解。送信端子と受信端子の組み合わせを自動判別し切り替える機能。
- イ: MACアドレスを学習しフレーム転送先を決定するスイッチング機能であり、MDI/MDI-Xとは無関係。
- ウ: 通信経路のループを検出し防止するスパニングツリープロトコル(STP)などの機能であり、物理層のピン配置とは異なる。
- エ: 通信速度や全二重/半二重の設定を自動で行うオートネゴシエーション機能であり、MDI/MDI-Xとは別の機能。
補足コラム
MDI(Medium Dependent Interface)とMDI-Xはイーサネットの物理ポートのピン配列の違いを示します。従来はPCとハブ間はストレートケーブル、PC同士やハブ同士はクロスケーブルが必要でしたが、Automatic MDI/MDI-Xの登場によりケーブルの種類を気にせず接続できるようになりました。これによりネットワーク構築の利便性が大幅に向上しています。
FAQ
Q: Automatic MDI/MDI-Xはどの層の機能ですか?
A: 物理層(レイヤ1)の機能で、ケーブルのピン配置を自動調整します。
A: 物理層(レイヤ1)の機能で、ケーブルのピン配置を自動調整します。
Q: Automatic MDI/MDI-Xがない場合、どうなりますか?
A: 接続する機器間でケーブルの種類(ストレートかクロスか)を正しく選ばないと通信できません。
A: 接続する機器間でケーブルの種類(ストレートかクロスか)を正しく選ばないと通信できません。
Q: オートネゴシエーションとAutomatic MDI/MDI-Xは同じですか?
A: いいえ。オートネゴシエーションは通信速度や全二重/半二重の設定を自動で行う機能です。
A: いいえ。オートネゴシエーションは通信速度や全二重/半二重の設定を自動で行う機能です。
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