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情報処理安全確保支援士試験 2017年 春期 午前2 問20
IEEE 802.11a/b/g/nで採用されているアクセス制御方式はどれか。
ア:CSMA/CA(正解)
イ:CSMA/CD
ウ:LAPB
エ:トークンパッシング方式
解説
IEEE 802.11a/b/g/nで採用されているアクセス制御方式はどれか【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:IEEE 802.11a/b/g/nは無線LAN規格であり、アクセス制御方式はCSMA/CAを採用しています。
- 根拠:無線環境では衝突検出が困難なため、衝突回避を目的としたCSMA/CAが適しているからです。
- 差がつくポイント:有線LANのCSMA/CDと無線LANのCSMA/CAの違いを理解し、無線特有の衝突回避機構を押さえることが重要です。
正解の理由
IEEE 802.11シリーズは無線通信規格であり、電波の特性上、送信中の衝突を検出することが難しいため、衝突を検出してから再送するCSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection)ではなく、衝突が起こる前に回避するCSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)を採用しています。これにより、無線環境での効率的な通信が可能となっています。
よくある誤解
CSMA/CDはイーサネットなど有線LANで使われる方式で、無線LANにも適用されると思い込むことがあります。無線LANでは電波の特性上、衝突検出が困難なためCSMA/CAが使われます。
解法ステップ
- IEEE 802.11a/b/g/nが無線LAN規格であることを確認する。
- 無線通信の特性(衝突検出の困難さ)を理解する。
- CSMA/CDは有線LAN向けであることを思い出す。
- 無線LANで使われるアクセス制御方式はCSMA/CAであると判断する。
- 選択肢の中からCSMA/CAを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: CSMA/CA
正解。無線LANで衝突回避のために採用されている方式です。 - イ: CSMA/CD
有線LANで使われる衝突検出方式で、無線LANには適しません。 - ウ: LAPB
データリンク層のプロトコルであり、アクセス制御方式ではありません。 - エ: トークンパッシング方式
トークンリングなどで使われる方式で、IEEE 802.11無線LANでは採用されていません。
補足コラム
CSMA/CAは「キャリアセンス(電波の空き確認)」と「衝突回避(送信前の待機)」を組み合わせた方式です。無線LANでは送信中の衝突を検出できないため、送信前にランダムな待機時間を設けて衝突を回避します。これに対し、有線LANのCSMA/CDは衝突を検出してから再送を行います。
FAQ
Q: なぜ無線LANでは衝突検出が難しいのですか?
A: 無線は送信中に自分の信号を受信できず、他の端末の送信を検出できないため衝突検出が困難です。
A: 無線は送信中に自分の信号を受信できず、他の端末の送信を検出できないため衝突検出が困難です。
Q: CSMA/CAの「CA」は具体的にどのように衝突を回避しますか?
A: 送信前にチャネルの空きを確認し、ランダムな待機時間を設けて複数端末の同時送信を防ぎます。
A: 送信前にチャネルの空きを確認し、ランダムな待機時間を設けて複数端末の同時送信を防ぎます。
関連キーワード: 無線LAN, CSMA/CA, IEEE 802.11, アクセス制御方式, 衝突回避