情報処理安全確保支援士試験 2017年 春期 午前223


コンテンツの不正な複製を防止する方式の一つであるDTCP-IPの説明として,適切なものはどれか。
BSデジタル放送や地上デジタル放送に採用され,コピーワンスの番組を録画するときに使われる方式
DLNAとともに用いられ,接続する機器間で相互認証し,コンテンツ保護が行えると認識して初めて録画再生を可能にする方式(正解)
DVDに採用され,映像コンテンツを暗号化して,複製できないエリアにその暗号化鍵を記録する方式
HDMI端子が搭載されたディジタルAV機器に採用され,HDMI端子から表示機器にディジタル信号を送るときに受信する経路を暗号化する方式

解説

コンテンツの不正な複製を防止する方式の一つであるDTCP-IPの説明【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:DTCP-IPはDLNAと連携し、機器間の相互認証でコンテンツ保護を実現する方式です。
  • 根拠:DTCP-IPはネットワーク経由でのデジタルコンテンツの不正コピーを防ぐため、機器同士が認証し合い暗号化通信を行います。
  • 差がつくポイント:DTCP-IPはIPネットワーク上で動作し、DLNA対応機器間での安全なコンテンツ配信に特化している点を押さえましょう。

正解の理由

選択肢イは、DTCP-IPの特徴を正確に説明しています。DTCP-IPはDLNAとともに利用され、接続する機器間で相互認証を行い、認証が成功した場合にのみ録画や再生を許可します。これにより、ネットワーク経由のデジタルコンテンツの不正複製を防止します。IPネットワーク上でのコンテンツ保護に特化しているため、家庭内の複数機器間で安全に映像や音楽を共有可能です。

よくある誤解

DTCP-IPはBSデジタル放送のコピーワンスとは異なり、主にIPネットワーク上の機器間での認証と暗号化により保護を行います。HDMI端子の暗号化やDVDのコピー防止技術とは別の技術体系です。

解法ステップ

  1. DTCP-IPの用途が「ネットワーク上のコンテンツ保護」であることを確認する。
  2. DLNAとの連携や機器間の相互認証が特徴である点を理解する。
  3. 選択肢の説明がDTCP-IPの技術的特徴に合致しているかを比較する。
  4. BS放送のコピーワンスやDVDの暗号化、HDMIの暗号化はDTCP-IPとは異なる技術であることを区別する。
  5. 最も正確にDTCP-IPの説明をしている選択肢イを選ぶ。

選択肢別の誤答解説

  • ア: BSデジタル放送のコピーワンスはDTCP-IPではなく、別のコピー制御技術です。
  • イ: DLNAと連携し、機器間の相互認証でコンテンツ保護を行うDTCP-IPの正しい説明です。
  • ウ: DVDの暗号化やコピー制御はCSSなどの技術であり、DTCP-IPとは異なります。
  • エ: HDMI端子の暗号化はHDCPという技術で、DTCP-IPとは別の方式です。

補足コラム

DTCP-IP(Digital Transmission Content Protection over Internet Protocol)は、家庭内のネットワークで映像や音楽などのデジタルコンテンツを安全に配信するための技術です。DLNA(Digital Living Network Alliance)と組み合わせて使われ、スマートテレビやネットワーク対応レコーダーなどで広く採用されています。これにより、著作権保護されたコンテンツの不正コピーを防ぎつつ、利便性の高いコンテンツ共有が可能になります。

FAQ

Q: DTCP-IPはどのような機器で使われますか?
A: 主にDLNA対応のスマートテレビ、ネットワークレコーダー、メディアプレーヤーなどの家庭内ネットワーク機器で使われます。
Q: DTCP-IPとHDCPの違いは何ですか?
A: DTCP-IPはIPネットワーク上のコンテンツ保護技術で、HDCPはHDMIなどの物理的な映像伝送経路の暗号化技術です。
Q: BSデジタル放送のコピーワンスはDTCP-IPですか?
A: いいえ、コピーワンスは放送波のコピー制御技術であり、DTCP-IPとは異なります。

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